2018年5月27日日曜日

シューマン:オラトリオ『楽園とペリ』

ロベルト・シューマンが、1843年に作曲した、3つのパートからなるオラトリオ。

アイルランドの詩人、トマス・モアの同名の詩を元に作曲した。

楽園を追放された妖精のペリが、インド、エジプト、シリアを巡り、やがて再び楽園へ迎えれらるまでを描いている。

シューマンは、東洋の雰囲気を持った作品を作りたかったようだが、音楽は、バリバリの西洋音楽で、東洋らしさは、あまり感じられない。

最後の、ペリが楽園に迎えられた喜びを表現する部分の盛り上がりは素晴らしい。ベートーベンの交響曲第9番、歓喜の歌を連想させる。

2016年12月、フランス、パリのフィルハーモニー・ド・パリでの演奏。指揮はダニエル・ハーディング、演奏はパリ管弦楽団及び同合唱団。

2018年5月20日日曜日

モーツァルト:2台のピアノのためのソナタ ニ長調

モーツァルトが、1787年に完成させた、2台のピアノのためのソナタ曲。

モーツァルトのピアノの弟子であった、ヨーゼファ・バルバラ・アウエルンハンマーという女性のピアニストのために作った曲。

アウエルンハンマーのピアノの腕は確かで、モーツァルトもその実力も高く評価していたが、モーツァルトに恋心を抱いていたようで、そのことについては、モーツァルトも辟易していたという。

アレグロ、アンダンテ、モルトの3つの楽章から構成されている。

2014年8月、アルゼンチン、ブエノスアイレスのコロン劇場で行われた、バレンボイムとアルゲリッチのコンサートの演奏。

2018年5月17日木曜日

モーツァルト:モテット『エクスルターテ・ユビラーテ』

モーツァルトが、1773年に作曲した、3つの楽章からなるモテット。

モテットは通常、キリスト教の宗教音楽で、ミサ曲以外の声楽曲を意味する。

モーツァルトは、お気に入りのカストラート用に作った曲と言われている。

3つの楽章は、アレグロ、アンダンテ、アレグロ、という構成。

第3楽章、”アレルヤ”は飛び抜けて有名で、単独でよく演奏される。

モーツァルトは、宗教音楽といえども、完全に自分の音楽として作曲している。

2015年、ザグラダ・ファミリア教会で行われた、大野和士のバルセロナ交響楽団音楽監督就任記念公演から。ソプラノは、マリア・イノホサ。

2018年5月13日日曜日

ヴェルディ:オペラ『ジョヴァンナ・ダルコ』

ジュゼッペ・ヴェルディが、1845年に作曲した、3幕のオペラ。

ジョヴァンナ・ダルコとは、ジャンヌ・ダルクのイタリア語読み。

悲劇のヒロインのジャンヌ・ダルクと優柔不断なフランスのカロル7世を軸に、ヴェルディのメリハリの効いた音楽が、イギリスとフランスの戦いを描き出している。

ステージ上には、ローマの競技場ような大きな建物があり、そこがスクリーンとしても使われ、ジャンヌ・ダルクをイメージした、アニメーションの女性像が大きく映し出されるなど、現代風の演出がされていた。

2016年のヴェルディ・フェスティバルの講演。ジョヴァンナ・ダルコには韓国出身のヴィットリア・イェオ、カルロ7世にはルチアーノ・ガンチ。

2018年5月12日土曜日

ストラヴィンスキー:ヴァイオリン協奏曲

イゴール・ストラヴィンスキーが、1931年に作曲した、唯一のヴァイオリン協奏曲。

ポーランド系のドゥシュキンというヴァイオリニストからの依頼で作曲されたが、ストラヴィンスキーはヴァイオリンについてあまり得意としておらず、ドゥシュキンやヒンデミットなどのアドバイスを受けながら、完成させたという。

第1楽章、トッカータ。まるでヴィヴァルディのバロック音楽のような、リズミカルな音楽。

第2楽章、アリア。一転して、静かな哀愁のあるアリア。

第3楽章、カプリッチョ。軽快で、ようやくストラヴィンスキーらしくなった感じ。

全体的に、ストラヴィンスキーにしては、古典的な雰囲気の音楽。

1967年2月、パリのメゾン・ド・ラ・ラジオ・フランスでの、クリスチャン・フェラスの演奏。

ヴィラ=ロボス:弦楽四重奏曲第2番

ヴィラ=ロボスが、1915年に作曲した、2番目の弦楽四重奏。第1番とほぼ同じ年に作曲された。

第1楽章、アレグロ・ノン・トロッポ。静かな音楽。

第2楽章、スケルツォ:アレグロ。ややせわしない印象だが、暗い感じの音楽。

第3楽章、アンダンテ。午後のアンニュイな雰囲気の音楽。

第4楽章、アレグロ・デシーソ、プレスト、プレシッティシーモ・フィナーレ。短い楽章だが、複雑に音楽が展開して、フィナーレを迎える。

2010年7月~2011年5月にかけて、リオ・デ・ジャネイロのラランジェイラス宮殿で行われた、クアルテート・ハダメス・ジナタリの演奏。



2018年5月5日土曜日

ヤナーチェク:オペラ『死者の家から』

モラヴィア生まれの作曲家、レオシュ・ヤナーチェクが、1927年から28年にかけて作曲した最後のオペラ。

ドフトエフスキーが自らの経験をもとに書いた『死者の家の記録』がベースになってる3幕からなるオペラ。

シベリアの強制収用所を想定した舞台。極限の世界の様子が、ヤナーチェクの独特な音楽の中で、展開されて行く。

2016年7月、フィンランドの海沿いにある、オラヴィ城の中庭に設置された舞台で。

2018年5月4日金曜日

ブラームス:ピアノ協奏曲第1番

ブラームスが、1854年、23歳の時に作曲した、最初のピアノ協奏曲。

4つの楽章を持ち、交響曲のような雰囲気を持ったピアノ協奏曲。

第1楽章、アレグロ・コン・ブリオ。堂々たるオーケストラの序曲で始まり、ピアノはかなり後から参加してくる。

その終わり方も、まるで交響曲の第1楽章の終わり方のようだ。

第2楽章、スケルツォ。スケルツォというより、アダージョのような音楽。

第3楽章、アダージョ。

第4楽章、アレグロ。壮麗で、盛大なフィナーレだが、ブラームス後年の重みのような感じはなく、ヤング・ブラームス、といった趣。

2015年2月、アメリカ、クリーヴランドのセヴェランス・ホールでの演奏。ピアノはイエフィム・ブロンフマン。フランツ・ウェルザー・メスト指揮、クリーヴランド管弦楽団の演奏。