2019年5月25日土曜日

ビゼー:オペラ『真珠採り』

『カルメン』の作曲で知られるジョルジュ・ビゼーが、1863年に完成させたオペラ。

36歳で亡くなってしまったが、このオペラは24歳の時に書かれている。まさに早熟の天才だった。

耳に残るは君の歌声、神殿の奥深く、などの個別の歌曲が美しく、単独でもよく歌われる。

セイロン島、現在のスリランカの真珠採りの村が舞台となっている悲劇。

とにかく、ビゼーの音楽が素晴らしい。

2012年10月、ナポリのサン・カルロ劇場での公演から。

2019年5月19日日曜日

オペラ:ラモー『イポリットとアリシー』

フランス・バロックの巨匠、ジャン=フィリップ・ラモーが、1734年に完成させたオペラ。

ギリシャの人間と神々の愛憎劇を描いたラシーヌの原作を、オペラ用に改変している。

主要な登場人物が、それぞれの置かれた悲劇や、切ない心情を切々と訴えるアリアが、悲しくも美しい。

じっくりと聞いていると、宗教音楽を聞いているような感覚に襲われる。

バロック音楽の真髄に触れたような気がした。

2018年12月にベルリン国立歌劇場で行われた公演は、舞台装置に現代アートのエラー・エリアソンのデザインした作品が使われており、バロック・オペラと現代アートが融合した、独創的なオペラ公演となった。

指揮はサイモン・ラトル。アリシー役に、アンナ・プロハスカ。フェードル役に、マグダレーナ・コジェナー。イポリット役に、レノー・ヴァン・メヒェレン。演奏は、フライブルク・バロック・オーケストラ。

2019年5月2日木曜日

プーランク:カンタータ『人間の顔』

フランスの作曲家、フランシス・プーランクが、1943年に作曲したカンタータ。

詩人のポール・エリアールが、ナチス占領下のパリで作った同名の詩を元に、壮大なカンタータに仕上げている。

プーランクの古典とモダンさを併せ持った音楽が、エリアールの詩に描かれた世界観を、見事に表現している。

詩に合わせて、8つのパートから構成されているが、最後の自由(Liberte)がとりわけ印象的。

Et par le pouvoir d'un mot
Je recommence ma vie
Je suis ne pour te connaitre
Pour te nommer

そして言葉の力を借りて
私は再び私の人生をやり直す
私はあなたが誰か知らない
(だから)あなたに名前を付ける(自由という名を)

2016年2月のベルリン、フィルハーモニーでの演奏から。指揮はサイモン・ラトル。合唱はベルリン放送合唱団。

2019年5月1日水曜日

ファリャ:オペラ『はかなき人生』

マヌエル・デ・フャリャが、1905年にマドリードの音楽学校の作曲コンクールに応募して、1位を取った2幕物のオペラ作品。

ストーリーは、身分の青年、パコと恋に落ちたヒターノの娘サルーが、パコに裏切られて、裕福な家の娘カルメラとの結婚式に現れて死を遂げるという、スペインらしい悲劇。

ファリャがパリに出た後で、デュカスやドビュッシーに評価されて、1913年にニースで初演されて成功を収めた。

単独で演奏されることは少ないが、劇中で登場するスペイン舞曲などは、ファリャの代表曲として、単独で演奏される。

ほぼ、ソプラノのサルーによる独り舞台、といった印象のオペラだが、悲劇のクライマックスは見応えがある。

2010年にスペインのバレンシア州立歌劇場での公演から。指揮はロリン・マゼール。ソプラノのサルーを演じたのはクリスティーナ・ガイヤルド=ドマス。