2024年6月23日日曜日

ショパン:チェロソナタ

ショパンが作曲して発表された唯一のチェロソナタ。1846年に完成され、生前に発表された最後の作品でもある。

チェロ奏者のオーギュスト・フランショームは、ショパンの友人でもあり、病床に伏せるショパンを最後まで支え続けた。そのフランショームにこの曲は捧げられている。

第1楽章、Allegro moderato。ピアノのカデンツァに始まり、チェロがその後を受ける。情熱的な二人の会話が、続いていく。

第2楽章、Scherzo, Allegro con brio。スケルツォだが、重苦しい会話が続いている。

第3楽章、Largo。これまでの緊張感をほぐしてくれるような優しい音楽。

第4楽章。Finale, Allegro。最後は、華やかな雰囲気でフィナーレを迎える。

ショパンと言えば、どうしてもピアノのイメージが強いが、このチェロソナタはそのイメージを大きく覆させてくれる。

2023年3月、東京の浜離宮朝日ホールでの公演から。チェロはブリュノ・ドルプレール、ピアノはナタナエル・グーアン。



2024年6月16日日曜日

シューマン:チェロ協奏曲

ロベルト・シューマンが1850年に作曲した唯一のチェロソナタ。

1854年に楽譜が出版されたものの、シューマンの生前には演奏される機会はなかった。

第1楽章:Nicht zu schnell。やや陰鬱な音楽。

第2楽章:Langsam。チェロのさまざまな側面が展開されていく。

第3楽章:Sehr lebhaft。シューマンらしい、親しみのある音楽で、華やかなフィナーレ。

2024年4月、サントリーホールでの演奏から。指揮はクリストフ・エッシェンバッハ、チェロはイラン出身のキアン・ソルターニ、演奏はNHK交響楽団。


2024年6月9日日曜日

バルトーク:オペラ『青ひげ公の城』

バルトーク・ベーラが、1911年に作曲した、唯一のオペラ作品。

台本は、同じハンガリー人のバラージュ・ベーラが、シャルル・ペローの童話を元に書いたもの。ベーラはエイゼンシュタインラも影響を受けたという映画理論家で、作家や詩人としても活躍した。

元々は、共通の友人であったコダーイのために書かれたが、コダーイはあまり共感できず、バルトークが興味を持って、自らの初めてのオペラの台本とした。

主人公の青ひげ公のモデルは、百年戦争時代に活躍したジル・ド・レ。ジャンヌ・ダルクらと協力した祖国を救った英雄の一人だが、多くの少年を誘拐して監禁、殺人した罪で、後に処刑された人物。

演奏時間は1時間ほどで、1幕ものの短いオペラだが、ダークな世界観を表現した音楽には、随所にバルトークらしさが感じられる。

2015年2月、ニューヨークのメトロポリタンオペラでの公演から。指揮はワレリー・ゲルギエフ。青ひげ公役にはミハイル・ペトレンコ、ユディット役にはナディア・ミカエル。