2020年3月28日土曜日

ボッケリーニ:チェロ協奏曲第9番

イタリアのルッカで生まれのルイジ・ボッケリーニが、作曲した9番目のチェロ協奏曲。

1770年から1785年頃に作曲されたと言われている。当時、ボッケリーニは、マドリッドのスペイン王家の宮廷音楽歌だった。

ボッケリーニ は、チェロ奏者としても有名だったが、数多くの交響曲も作曲している。

チェロ協奏曲だけで12曲も作曲しているが、この第9番はその中でも一番演奏される機会の多い曲になっている。

第1楽章、アレグロ・モデラート。伸びやかで、穏やかな印象の音楽。

第2楽章、アダージョ・ノン・トロッポ。落ち着いたアダージョ。

第3楽章、ロンド、アレグロ。リズミカルな音楽。最後のチェロのカデンツァが美しい。

2000年1月、ザルツブルグのモーツァルトテルムでの演奏から。フィリップ・グリーンバーク指揮、バイエルン・カンマーフィルハーモニー管弦楽団の演奏。チェロはグザヴィエ・フィリップ。

2020年3月20日金曜日

ペルゴレージ:オペラ『リヴィエッタとトラコッロ』

18世紀に活躍したジョヴァンニ・バッティスタ・ペルゴレージが作曲した幕間劇。

ペルゴレージは、1710年にイタリアのマルケ州イェージで生まれ、ナポリ音楽院で音楽を学んだ。オペラを始め数多くの曲を作ったが、わずか26歳で他界してしまった。

この『リヴィエッタとトラコッロ』は、『奥様女中』と同様にいわゆる幕間劇で、演奏時間も1時間ほど。

ストーリーは、たわいのない恋愛ものコメディだが、ペルゴレージのバロックの雰囲気を残した美しい音楽を楽しめる。

2010年6月に、故郷イェージのペルゴレージの名を冠した劇場での公演から。

2020年3月14日土曜日

ペンデレツキ:交響曲第7番『イェルサレムの7つの門』

ポーランドのクラクフ生まれの作曲家、クシシュトフ・ペンデレツキが1996年に作曲した7番目の交響曲。

エルサレムの建都3000年を記念して、イスラエル政府がペンデレツキに依頼した曲で、聖書の詩篇、イザヤ、エレキエル、エレミア、ダニエルの各書からの言葉が、5人のソリストと合唱団によって歌われる。

その意味では、交響曲というより、オラトリアのような音楽。

7つのパートから構成されていて、エルサレムの旧市街にある7つの門を意味する曲の名前と連動している。

歌はラテン語で、一部のセリフはヘブライ語で語られる。

2017年6月、チェコのプラハで行われた、プラハの春音楽祭の演奏から。指揮は、作曲家自らが行い、演奏はプラハ放送交響楽団。

クレイチナー:管弦楽のためのセレナード

チェコの新古典主義の作曲家、イシャ・クレイチナーが、1948〜1950年にかけて作曲した、管弦楽のための音楽。

3つのパートから構成されている。

新古典主義の音楽とはこんなものです、とでも言ったようなわかりやすい音楽。

2017年6月、プラハのスメタナ・ホールでの演奏から。指揮はチェイ・トヴォレク、演奏はプラハ放送交響楽団。

ベルリオーズ:オペラ『ファウストの劫罰』

フランスの作曲家ルイ・エクトル・ベルリオーズが作曲し、1846年に初演された。

ベルリオーズは、この曲を劇的音楽と呼んで、オペラとは違うものだと考えていたが、現在ではオペラとして上演されている。

ベルリオーズは、ゲーテのファウストを音楽化したいと考えて、『ファウストからの8つの情景』という曲を1824年頃に作曲していたが、ゲーテ本人からの評価が今ひとつだったので、そのままになっていた。

その後、再びファウストへの興味が復活して、その曲をもとに新たに劇的音楽として完成させた。

基本的にはファウストの原作のストーリーを踏襲しているが、所々に自由な脚色が見受けられる。

冒頭に登場する、ハンガリーのラコッツィ行進曲が有名で、単独でもよく演奏される。

メフィストが悪の勝利を高らかに宣言する、クライマックスのダイナミックな音楽は、ベルリオーズの面目躍如といったところか。

2017年のローマ歌劇場での公演は、舞台を現代に移した、演出家ダミアーノ・ミキエレットの大胆な演出が話題となった。

2020年3月7日土曜日

モーツァルト:オペラ『タモス』

元は、1774年にウィーンで初演された『エジプト王のタモス』という芝居で、モーツァルトはこの芝居のために、2曲の合唱曲と、5つの管弦楽用の音楽を書いた。

この講演では、さらに『魔笛』などのからの音楽を加えて、オペラに演出し直したもの。

オリジナルの芝居の脚本を書いた、トビアス・フォン・ゲープラー男爵という人物が、フリーメーソンの会員だったので、芝居の内容も、それを匂わせるシーンが度々登場する。

エジプト王家の王権を争うドラマと、恋愛ドラマが入り混ざったようなストーリー。

舞台セットも大掛かりで、SF映画の撮影セットのような雰囲気。

出演者が、タイ語、アラビア語、ドイツ語など自らの国の言葉でセリフを喋るというユニークな演出だった。

2019年、ザルツブルグのモーツァルト週間2019の講演から。