2023年5月21日日曜日

尾高尚忠:チェロ協奏曲

日本の作曲家、尾高尚忠が義弟のための作曲し、1944年に初演されたチェロのための協奏曲。

初演時は、戦時中で様々な制約があったため、全曲の演奏ではなかった。

第1楽章、Allegro energico, e passionato。印象的な哀愁を感じさせる第1主題。

第2楽章、Lento cantabile, con variazioni。5つの変奏曲から構成される。

第3楽章、Adagio espressivo - Allegro con brio。様々な音楽が現れるロンド形式。フィナーレはやや唐突な感じ。

2023年2月、NHKホールでの公演から。指揮は、作曲家の次男である尾高忠明。チェロは奥田大。演奏はNHK交響楽団。


モーツァルト:オペラ『ポントの王ミトリダーテ』

モーツァルトが14歳の時に、わずか半年ほどで書き上げた3幕もののオペラ。

モーツァルトにとっては最初のオペラ・セリアで、自身の指揮でミラノで初演された。

テーマになっているミトリダーテは、紀元前2世紀から紀元前1世紀にかけて勢力を拡大していたローマとアナトリア半島をかけて争った実在の人物。

ストーリーは、ミトリダーテと、彼を裏切った息子たちとの愛憎劇。

わずか14歳にしてこれほどの壮大なオペラを書いたモーツァルトには改めて感嘆してしまう。

音楽には、その後のモーツァルトの名曲に登場するモチーフがすでに表れている。

2022年12月のベルリン国立歌劇場での公演は、日本人の宮城聰による演出で、日本の戦国時代のような舞台と衣装で、古代アナトリア地方の愛憎劇が展開された。

指揮はマルク・ミンコフスキ、演奏はレ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル。主役のミトリダーテはペネ・パティが演じた。


2023年5月5日金曜日

バルトーク:ヴィオラ協奏曲

バルトークが作曲した唯一のヴィオラ協奏曲。

アメリカに渡ってからの作曲だが、存命中は完成せずに、同じくハンガリー出身のシェルイによって完成された。

バルトークはアメリカ渡ってからはこの曲を含めて4曲しか作曲していない。

第1楽章、バルトークらしい不安な印象の音楽もあるが、オーケストラパートは大らか。

第2楽章、哀愁のあるヴィオラの音色が印象的。

第3楽章、エキセントリックなヴィオラの演奏で始まる。最後は唐突なフィナーレ。

第1楽章に比べて第2、3楽章は極端に短い。

2023年1月、サントリーホールでの演奏から。指揮はトゥガン・ソヒエフ、ビオラはアミハイ・グロス、演奏はNHK交響楽団。


バツェヴィチ:ピアノソナタ第2番

ポーランドの女性作曲家、グラジナ・バツェヴィチが1953年に作曲した2番目のピアノソナタ。

3つの楽章から構成されている。

第1楽章、時々感情が昂るような、打楽器のような激しい音楽が現れる。

第2楽章、静かで瞑想するような音楽。

第3楽章、再び激しい音楽。

2023年2月、王子ホールでの演奏から。ピアノはペーテル・ヤブロンスキー。