2014年6月8日日曜日

メシアン:世の終わりのための四重奏曲

オリヴィエ・メシアンが、第2次世界大戦中の1940年、ドイツの収容所に収監されていた時に作曲した、ピアノ、ヴァイオリン、チェロ、クラリネットのための管弦楽曲。

8つのパートから構成されている。

1. 水晶の典礼 Liturgie de cristal

導入部のような、穏やかな音楽。

2. 世の終わりを告げる天使のためのヴォカリーズ Vocalise, pour l'Ange qui annonce la fin du Temps

最初の曲とはうって変わって、激しい、文字通りのこの世の終わりを告げるような音楽で始まり、やがて、静かな音楽になっていく。

3. 鳥たちの深淵 Abîme des oiseaux

クラリネットによる独唱。祈りを捧げるような敬虔な気持ちがする。

4. 間奏曲 Intermède

リズミカルな音楽。気分転換のようで、短いスケルツォのような音楽。

5. イエスの永遠性への賛歌 Louange à l'Éternité de Jésus

チェロとピアノによる演奏。

再び、静かな瞑想に導くような音楽。シンプルな音楽が延々と続くが、聴いているうちに、眠くなるというか、瞑想に導かれるようになる。

6. 7つのトランペットのための狂乱の踊り Danse de la fureur, pour les sept trompettes

一転して、狂乱の踊りの音楽。

7. 世の終わりを告げる天使のための虹の混乱 Fouillis d'arcs-en-ciel, pour l'Ange qui annonce la fin du Temps

美しい音楽が、激しい不協和音によって中断される。それが、虹の混乱 、ということなのだろう。

8. イエスの不滅性への賛歌 Louange à l'Immortalité de Jésus

ヴァイオリンとピアノによる演奏。

5番目の曲と対応している。いずれも、ピアノは、低音の伴奏に留まっているが、この単調な繰り返しが、ヴァイオリンの音色と相まって、人々を、敬虔な世界に導いていく。

この曲の初演は、収容所の中で行われた。メシアンは、自分の曲が、これほど人々に集中して聴かれ、またその内容が理解された事はなかった、と語ったという。

2011年のメシアン音楽祭での演奏。フランス、メイジュのラ・グラーヴ教会で行われた。

2014年6月2日月曜日

スメタナ:交響詩『わが祖国』

チェコの作曲家、ベドルジハ・スメタナが、1874年から1879年にかけて作曲した、管弦楽用の6つの交響詩による組曲。

第1曲:ヴィシェフラド。高い城、を意味し、プラハにある実際の城をイメージして作曲された。

吟遊詩人を表すハープの音で始まる。音程が一気に上がり、下がる部分は、そびえ立つ城を表現しているようだ。

第2曲:ヴルタヴァ。わが祖国を代表する曲。この第2曲だけが演奏されることもある。ドイツ語で言えば、モルダウ川。こちらの方が、よく知られている。

第3曲:シャールカ。チェコの神話に登場する女神の名前。この交響詩の中で、最も劇的な音楽。

第4曲:ボヘミアの森と草原から。表題とは、少し違ったイメージの、何といえない不思議なメロディで始まる。後半は、チェコの民族的な舞踏音楽が華やかに奏でられる。

第5曲:ターボル。南ボヘミアの都市の名前。中世の宗教改革において、フス派の拠点だった。

次のプラニークと合わせて、戦争で命を落としたフス派の人々を讃える内容になっている。そのせいか、戦争を感じさせる、勇壮な音楽が多い。

第6曲:ブラニーク。ボヘミアの中央にある山の名で、ここには、多くのフス派の人々が眠っているという。

最後は、フス派の人々を讃える、壮麗な音楽でフィナーレを迎える。

2010年4月、アムステルダムでの、アンノンクール指揮、コンセルトヘボウの演奏。

2014年6月1日日曜日

ブルックナー:交響曲第6番

ブルックナーが、1879年から1881年にかけて作曲した6番目の交響曲。

スイスのモンブランへの旅行で受けたインスピレーションをもとに作曲された。

第1楽章、マエストーゾ。アラビアのような主題の音楽が印象的。

第2楽章、アダージョ、きわめて荘重に。途中、マーラーのアダージョのような音楽があり、マーラーが、ブルックナーの影響を受けていたことがうかがえる。

第3楽章、スケルツォ、早くなく。ブルックナーによく登場するメロディで始まる。

第4楽章、フィナーレ、動きを持って、しかし速すぎないように。ブルックナーらしい終わり方。

1979年、ショルティ指揮、シカゴ交響楽団の演奏。