オスカー・ワイルドの原作に、リヒャルト・シュトラウスの音楽とくれば、面白くない訳はない。
しかも、わずか1幕で、2時間ほどで終わるので、オペラに初心者にも聞きやすい構成になっている。
シュトラウスは、この作品を1903年から1905年にかけて作曲した。
ストーリーは、新約聖書に描かれている挿話をもとにしている。ヘロデ王は兄を殺してその后ヘロディアスと国を奪う。后と兄の娘であるサロメを自分のものにしようとするが、サロメは、自分の踊りを見せる代わりに、預言者のヨカナーン(ヨハネ)の首を要求する・・・
オペラの前半は、登場人物の人物像や関係が、様々な音楽で多彩に描かれるが、サロメが踊り終え、ヨカナーンの首を要求すると、オペラは一気に陰鬱な世界に突入する。その対比が見事。
サロメのソプラノ、ヘロディアスのメゾ・ソプラノ、ヨカナーンのバリトン、ヘロデ王のテノール。その4人の歌声が、見事に調和している。
このオペラは、最も良く出来たオペラの一つだ。
バーデン=バーデン祝祭劇場2011年の講演では、サロメ役は、アンゲラ・デノケ。サロメ役では定評があるということだが、年齢が高過ぎ。母役ヘロディアスを演じるドリス・ゾッフェルとほとんど変わらない年齢に見えて、これでは、全くの興ざめ。
最後に、ヨカナーンの首が登場するが、これをどのように演出するかもこのオペラの鍵になる。
素材は一流だが、これをどう演出するかによって、これほど印象が変わるオペラも、珍しい。
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