2025年2月24日月曜日

シェーンベルク:交響詩『ペレアスとメリザンド』

アーノルド・シェンベルクが、1902年から1903年にかけて作曲した、管弦楽のための音楽。

初めはオペラとして構想されたが、ドビュッシーが同時期にオペラとして発表していたため、リヒャルト・シュトラウスの系譜に連なる交響詩として作曲した。

原作は、象徴主義詩人メーテルリンクの童話『ペレアスとメリザンド』。

無調時代以前の作曲だが、楽章に分けずに1つの楽章にするなど、新たな試みを行なっている。

クライマックスのドラマチックな展開の音楽は、聞き応えがある。

2024年10月、ベルリン国立歌劇場での公演から。指揮はクリスティアン・ティーレマン、演奏はベルリン国立管弦楽団。


ヴェーベルン:パッサカリア

アントン・ヴェーベルンが、1908年に作曲した、管弦楽のための音楽。

ヴェーベルンは、1904年から1908年までシェーンベルクの元で音楽を学んだ。この曲は、その卒業作品ともいうべき曲。

パッサカリアは、フレスコバルディやバッハも作曲した伝統的な音楽形式。ヴェーベルンは、主題、23の変奏、コーダという伝統は守りながら、その音楽は新ウィーン学派らしく、人々を不安な気持ちにさせる。

2024年6月、サントリーホールでの公演から。指揮は鈴木優人、演奏はNHK交響楽団。



メンデルスゾーン:ピアノ協奏曲第2番

フェリックス・メンデルスゾーンが、1837年に作曲した2番目のピアノ協奏曲。

第1番を作曲してから6年後に作曲された。

3つの楽章からなり、切れ目なく演奏される。

第1楽章、アレグロ・アパッショナート。ドラマチックな音楽。

第2楽章、アダージョ・モルト・ソステヌート。

第3楽章、フィナーレ:プレスト・スケルツァンド。華やかなフィナーレ。

2024年10月、ベルリン国立歌劇場での公演から。ピアノはイゴール・レヴィット、指揮はクリスティアン・ティーレマン、演奏はベルリン国立管弦楽団。


メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲

天才メンデルスゾーンが、わずか13歳の時に作曲したヴァイオリン協奏曲。

長く忘れられていたが、メニューインがその魅了に気づき、演奏したことから、その後も演奏されるようになった。

第1楽章 アレグロ・モルト。流れるような音楽が展開していく。

第2楽章 アンダンテ。絵に描いたような、美しい音楽。

第3楽章 アレグロ。緊張感の音楽、ドラマチックなフィナーレ。

メンデルスゾーンが、音楽の天才であることの証拠の一つがこの曲だろう。

2024年12月、彩の国さいたま芸術劇場 音楽ホールでの演奏から。ヴァイオリンはパトリツィア・コパチンスカヤ、演奏はカメラータ・ベルン。


シューマン:ピアノ五重奏曲

ロベルト・シューマンが、1842年に、わずか数週間で完成させたピアノ五重奏曲。

その後のピアノ五重奏曲のスタンダートなった曲。これぞロマン派、という音楽でもある。

第1楽章、Allegro brillante。草原の草花が、一斉に開花したような華やかな雰囲気の音楽。

第2楽章、In modo d'una marcia. Un poco largamente。悲しい過去を回想するような音楽。

第3楽章、Scherzo: Molto vivace。上昇と下降を繰り返す、リズミカルな音楽。

第4楽章、Allegro ma non troppo。教科書的な音楽、という印象。

2024年12月、東京の紀尾井ホールでの演奏から。ヴァイオリンは庄司紗矢香、池田菊衛、ビオラは磯村和英、チェロはスティーヴン・イッサーリス、ピアノは小菅優。


フォーレ:ピアノ三重奏曲

ガブリエル・フォーレが、晩年の1922年から1923年にかけて作曲したピアノ三重奏曲。

第1楽章、アレグロ・マ・ノン・トロッポ。哀愁のある、物語性を感じさせる音楽。

第2楽章、アンダンティーノ。

第3楽章、アレグロ・ヴィヴォ。弦楽とピアノとのダイアローグが印象的。

2024年12月、東京の紀尾井ホールでの演奏から。ヴァイオリンは庄司紗矢香、チェロはスティーヴン・イッサーリス、ピアノは小菅優。


クープラン:コレッリ讃歌

フランスのバロック期の作曲家、フランソワ・クープランが、コレッリを称えて1724年に作曲した音楽。

コレッリが、音楽の神々たちが暮らすパルナッソス山に導かれていく様子が表現されている。

クープランは、この翌年に、『リュリ讃歌』という曲も作っており、そこでは、リュリもパルナッソス山に上り、コレッリと共に演奏する、というストーリーになっている。

2024年2月、かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホールでの演奏から。バイオリンは若松夏美、荒木優子、チェンバロは上尾直毅、チェロは鈴木秀美。

テレマン:コレッリ風トリオ・ソナタ第3番

コレッリから30年ほど後に生まれたドイツの作曲家、ゲオルク・フィリップ・テレマンが、コレッリの有名なトリオ・ソナタから影響を受けて作曲した音楽。

6つのパートから構成される。美しいバロック時代の音楽を堪能できる。

2024年2月、かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホールでの演奏から。バイオリンは若松夏美、荒木優子、チェンバロは上尾直毅、チェロは鈴木秀美。

コレッリ:トリオ・ソナタ ト短調 作品3から第11

18世紀から19世紀の初頭にかけて活躍した、イタリアの作曲家、アルカンジェロ・コレッリが1689年に発表した、トリオ・ソナタ ト短調 作品3のうちの一曲。

ト短調の、哀愁のある出だしのメロディーに、心を奪われてしまう。

コレッリは、美しい旋律のこのトリオ・ソナタなどの曲によって、その後の西洋音楽に大きな影響を与えた。

2024年2月、かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホールでの演奏から。バイオリンは若松夏美、荒木優子、チェンバロは上尾直毅、チェロは鈴木秀美。


2025年2月22日土曜日

ヴィヴァルディ:『四季』

アントニオ・ヴィヴァルディが作曲した、ヴァイオリン協奏曲集『和声と創意の試み』の、最初の4つの曲。

それぞれの曲の楽章には、ソネットが添えられている。その作者は不明。

第1番『春』。アレグロ、ラルゴ、アレグロという3つの楽章で構成される。

第2番『夏』。アレグロ・ノン・モルト - アレグロ、アダージョ、プレストという3つの楽章で構成される。夏の嵐を表現した第3楽章が印象的。

第3番『秋』。アレグロ、アダージョ・モルト、アレグロという3つの楽章で構成される。

第4番『冬』。アレグロ・ノン・モルト、ラルゴ、アレグロという3つの楽章で構成される。冒頭のアレグロは、雪が吹き荒ぶ冬の厳しい嵐を連想させる。

第2楽章のラルゴは、聴き始めた途端に、家の中に入って暖炉の暖かを感じている様子が思い浮かんだが、ソネットも同じような内容で驚いた。

これまでに幾度となく聴いてきた曲だが、聴くたびに新たな魅力を発見する。

2024年9月に横浜みなとみらいホールで行われた公演から。演奏は、ベルリン・バロック・ゾリステン。

ヴィヴァルディ:『調和の霊感』

アントニオ・ヴィヴァルディが作曲し、1711年に出版された、12曲から構成される協奏曲集。

トスカーナ大公のフェルディナンド・デ・メディチに献呈された。

第1番は、3つの楽章から構成される。

全体を通じて、コレッリの影響が強いと言われている。

2024年9月に横浜みなとみらいホールで行われた公演から。演奏は、ベルリン・バロック・ゾリステン。