2022年4月9日土曜日

ブリテン:春の交響曲

イギリスの作曲家、ベンジャミン・ブリテンが、1949年に作曲した交響曲。

3人の独唱者と合唱、そしてオーケストラのための音楽。

4つの部と、12の曲から構成されている。

12の曲は、春の情景を謳った、ミルトン、ブレイク、オーデンなどの様々な時代の詩が使われている。

2018年9月、ロンドンのバービカンホールでの演奏から。指揮はサイモン・ラトル、演奏はロンドン交響楽団。


ブラームス:クラリネット・ソナタ第2番

ブラームスが1894年に作曲した、クラリネットとピアノのためのソナタ。

ブラームスが晩年に集中的に作曲したクラリネット曲の一つ。

情熱的な第1番に比べて、この第2番は優して、くつろいで聞くことができる印象の曲になっている。

第1楽章、アレグロ・アマビーレ。文字通りの愛らしい(アマビーレな)音楽。

第2楽章、アレグロ・アパッショナート。とても印象的なメロディーが基調となっている。

第3楽章、アンダンテ・コン・モート - アレグロ。

2021年12月、大阪ホールでの演奏。クラリネットは吉田誠、ピアノは小菅優。


サン・サーンス:クラリネット・ソナタ

サン・サーンスが、1921年に作曲した唯一のクラリネット・ソナタ。サン・サーンスはその年に亡くなっている。

晩年になって、それまで顧みられてこなかった楽器にレパートリーを与えようと考えて作曲したという。

第1楽章、アレグレット。伸びやかでゆったりとした音楽。

第2楽章、アレグロ・マニアート。スケルツォのような軽快な音楽。

第3楽章、レント。重々しい音楽で始まる。人生の悲哀を感じさせるような楽章。

第4楽章、モルト・アレグロ―アレグレット。色々な音楽が登場した後で、最後はゆったりとした冒頭の主題に戻り、フィナーレを迎える。

聞き終わった後で、1つの物語を読み終わったような、不思議な感覚に捉われた曲だった。

2021年12月、大阪ホールでの演奏。クラリネットは吉田誠、ピアノは小菅優。

シューベルト:4つの即興曲(D.899)

フランツ・シューベルトが最晩年の1827年頃に作曲したピアノのための音楽。

同じ年に、同じ名の4つの即興曲(D.935)という作品が書かれてるが、そちらがピアノ・ソナタのような構成を持っているのに比べると、こちらは組曲のような構成になっている。

第1曲、Allegro molto moderato。

第2曲、Allegro 。軽やかなアルペジオに始まり、途中で曲調が暗く変わり、最後は劇的なフィナーレを迎える。

第3曲、Andante。哀愁の中にも、穏やかさをも感じる。シューベルトを代表する音楽。珠玉のアンダンテ。

第4曲、Allegretto。

小山美推恵の演奏。


ハイドン:ピアノ・ソナタ第52番

フランツ・ヨーゼフ・ハイドンが、1794年に作曲した最後のピアノ・ソナタ。ロンドンに旅行している際に作曲されたと言われている。 

第1楽章、アレグロ。華やかな躍動感のある音楽。

第2楽章、アダージョ。一転して、内省的な深みのあるアダージョ。

第3楽章、ブレスト。スピード感のある軽やかなブレスト。そして華やかなフィナーレ。

2021年10月、紀尾井町ホールでの演奏から。ピアノはペーター・レーゼル。


2022年4月3日日曜日

リゲティ:無伴奏チェロ・ソナタ

リゲティ・ジェルジュが、1953年に完成させた無伴奏チェロ・ソナタ。

リゲティは、ハンガリー動乱後の1956年にウィーンに亡命していたが、この1968年に市民権を獲得している。

第1楽章、対話。ゆったりとした静かな音楽。バッハへのオマージュか。

第2楽章、カプリッチョ。激しく、リゲティらしい音楽。

第1楽章は、リゲティがまだブタペストのリスト・アカデミーで音楽を学んでいた頃の優等生的な音楽。

第2楽章は、卒業してから1953年に新たに付け加えているが、その時にはすでに”リゲティ”になっていたようだ。

2022年1月、牛久シャトーでの演奏から。チェロは横坂源。


2022年4月2日土曜日

ドビュッシー:子どもの領分

クロード・ドビュッシーが1908年に完成させたピアノのための組曲。

ドビュッシーが、一人娘のクロード・エマのために作曲した曲で、彼女に捧げられている。

第1曲、グラドゥス・アド・パルナッスム博士。クレメンティのピアノの練習曲のパロディ。

第2曲、象の子守唄。

第3曲、人形へのセレナード。

第4曲、雪は踊っている。雪の妖精が踊っている様を表現したという、とても印象的な音楽。

第5曲、小さな羊使い。何ともドビュッシーらしい音楽。

第6曲 、ゴリウォーグのケークウォーク。黒人の男の子による、アフリカのダンス曲。日本の民謡のようにも聞こえる。

2022年4月、サントリーホールでの演奏から。ピアノは辻井伸行。


ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ

モラヴィア出身の作曲家、レオシュ・ヤナーチェクが1914年に作曲した、唯一のヴァイオリン・ソナタ。

4つの楽章から構成されているが、モラヴィア地方の民族音楽からインスピレーションを受けた音楽になっている。

この曲が作曲された1914年は第1次世界大戦が勃発した年で、ヤナーチェクは複雑な思いでこの曲を作ったようだ。

とりわけ、第3楽章の音楽には、不安定な時代の雰囲気がよく表れているように聞こえる。

第1楽章 コン・モート。

第2楽章 バッラーダ コン・モート。

第3楽章 アレグレット。

第4楽章 アダージョ。

2022年2月、愛知県の森のホールでの演奏から。ヴァイオリンはフェデリコ・アゴスティーニ、ピアノは練木玲子。


アウリン:4つの水彩画

スウェーデンのストックホルムで生まれたトール・アウリンが作曲した、ヴァイオリンとピアノのための管弦楽曲。

第1曲、牧歌。美しく伸びやかで優しい雰囲気を感じさせる出だしで、一気にこの曲の魅力に引き込まれる。

第2曲、ユモレスク。

第3曲、子守唄。

第4曲、ポルスカ。牧歌的な明るい雰囲気に包まれたままでフィナーレを迎える。

何のストレスも感じず、ただただ美しい音楽を楽しみことができる珠玉のヴァイオリン曲。

2022年5月、奈良県生駒市のたけまるホールでの演奏。ヴァイオリンは豊嶋泰嗣、ピアノは上野真。