ショスタコーヴィッチが、1971年に作曲した最後の交響曲。
過去の自分の曲や、ロッシーニのウィリアム・テル、ハイドンの最後の交響曲『ロンドン』、ワーグナーのリングなど、他人の曲を、多く引用している。
第1楽章は、アレグレット。何とも言えない、この慌ただしい音楽は、いかにもショスタコーヴィッチらしい。
第2楽章は、アダージョからラルゴ。第1楽章とはうって変わって、沈鬱な印象で始まる。チェロの物悲しいソロが続く。そして、トランペットが悲しい音楽を奏でる。最後の方は、まるで消え入るような音楽。
第3楽章は、再びアレグレットだが、第1楽章とは、趣は大きく異なる。クラリネットの響きで、ややコミカルに始まる。
第4楽章は、アダージョからアレグレット。壮麗なオーケストレーションもあるが、最後のトライアングルや木琴の規則正しい、しかし寂しい、小さな音で、締めくくられる。
とにかく、複雑な、引用に満ちていて、ある意味で、ショスタコーヴィッチらしい交響曲。もしかしたら、実際の音楽を聴くよりも、楽譜を読んでいる方が、楽しめる交響曲なのかもしれない。
シャルル・デゥトワ指揮、NHK交響楽団の2013年11月の演奏。
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