2016年8月21日日曜日

チマローザ:オペラ『秘密の結婚』

ナポリ近郊の貧しい村に1749年に生まれ、ペテルブルグやウィーン、ナポリなどで活躍したドミニコ・チマローザが、ウィーンの宮廷楽長時代に作曲したオペラ。

いわゆるオペラ・ブッフェで、貴族に自分の娘を結婚させたい商人とその娘たちを中心にストーリーが展開される。

親しみやすいメロディが満載で、モーツァルトのオペラのよう。

チマローザは、モーツァルトと同時代に活躍したサリエリの後任として、ウィーンの宮廷楽長の地位に就任している。

2012年にイタリア、ノヴァーラのコッチェ歌劇場の公演から。指揮はカルロ・ゴールドスタイン、演奏はオルケストラ・フィラルモニカ・イタリアーナ。娘役のソプラノはステファニア・ボンファデッリ、父親の商人役のバスはブルーノ・プラティコ。

2016年8月20日土曜日

ジョン・アダムス:ヴァイオリンと管弦楽のための劇的交響曲『シェエラザード2』

ジョン・アダムスが、パリで見たシェラザード像からインスピレーションを得て、ヴァイオリンをシェラザードに見立てて、2014年から2015年にかけて作曲した劇的交響曲。

4つのパートからなり、ヴァイオリンのいろいろな音色が味わえる構成になっている。

2015年10月、オランダのアムステルダムで行われたこの演奏が、ヨーロッパでの初演となった。自らが指揮し、ヴェイオリンは2015年3月の世界初演でも演奏したリーラ・ジョセフォウィッツ。オーケストラは、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団。

ジョン・アダムス:交響曲『ドクター・アトミック・シンフォニー』

1947年に生まれたアメリカの作曲家ジョン・アダムスが、2005年に初演された同名のオペラをもとに、曲の部分だけを交響曲に仕立てた作品。

オペラは、アメリカの原爆開発を主導した、ロバート・オッペンハイマーを描いている。

ラボラトリー、パニック、トリニティー(三位一体)と名つけられた3つの楽章から構成されている。

音楽の内容は、比較的シンプルな旋律が継続的に演奏され、映画のバックミュージックといった趣き。

本人の指揮による、2015年10月、オランダのアムステルダムでの、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏。

2016年8月14日日曜日

ラフマニノフ:チェロ・ソナタ

ラフマニノフが1900年から1901年にかけて作曲したチェロ・ソナタ。

この時期、ラフマニノフは、うつ病の治療を受けていた。

全体的に、チェロよりもピアノの旋律が主役になっている。

第1楽章、レント アレグロ・モデラート。

静かに瞑想するような調べに始まるが、すぐに哀愁を呼び起こす重厚な音楽に変わる。

第2楽章、アレグロ・スケルツァンド。

ピアノによって、激しい感情が爆発している。

第3楽章、アンダンテ。

ピアノの静かにかみしめるようなメロディを、チェロが優しく支える、といった趣き。

第4楽章、アレグロ・モッソ。

ラフマニノフらしい、哀愁のある音楽。

2013年のヴェルピエ音楽祭での演奏。チェロはゴーティエ・カプソン、ピアノはユジャ・ワンという若いコンビ。

ショスタコーヴィチ:チェロ・ソナタ

ショスタコーヴィチが1934年に作曲したチェロ・ソナタ。

第1楽章、アレグロ・ノン・トロッポ。

伝統的なチェロの旋律。

第2楽章、アレグロ。

一転して、ショスタコーヴィチらしい軽快で不協和音の混じったモダンな音楽。

第3楽章、ラルゴ。

ダークで陰鬱な印象のラルゴ。

第4楽章、アレグロ。

モダンと伝統が癒合したような音楽。

2013年のヴェルピエ音楽祭での演奏。チェロはゴーティエ・カプソン、ピアノはユジャ・ワンという若いコンビ。

2016年8月13日土曜日

ヨンメッリ:オペラ『ヴォロジェーゾ』

パルマ生まれの作曲家ニコロ・ヨンメッリが、1766年に宮廷楽長を務めていたシュトゥットガルトで初演されたオペラ。

ヨンメッリは、歌手中心のオペラから、ストーリーとそれを表現する音楽中心のオペラを目指した作曲家。

幼い時のモーツァルトが演奏旅行の最中にシュトゥットガルトを訪れた時に、面会をしたという。

このオペラは、シュトゥットガルトでの初演から、実におよそ250年後に、同じ地で再演されたという記念的な公園。

所々、歌手が自分の歌唱力をひけらかすような場面もあるが、何となくモーツァルトのオペラのような雰囲気を漂わせている。

ストーリーは、古代ローマとアルメニアの戦争と、敵同士の恋人との関係などがテーマになっている。

ガブリエーレ・フェッロ指揮、シュトゥットガルト州立歌劇場管弦楽団による2015年2月の公園。

2016年8月11日木曜日

プーランク:チェロ・ソナタ

プーランクが、1948年に完成させた唯一のチェロ・ソナタ。

ソナタだが、4つの楽章を持っていて、がっしりとした構成。

I. Allegro – Tempo di Marcia
II. Cavatine
III. Ballabile
IV. Finale

前半は、やや暗く、ダークで哀愁に満ちたような音楽。

後半の2つの楽章は、軽快さと激しさが際立っており、プーランクの音楽の多彩な側面が味わえる。

2015年のヴェルピエ音楽祭での演奏から。チェロはエドガー・モロー、ピアノはジュリアン・クェンティン。

モンテヴェルディ:聖母マリアの夕べの祈り

イタリアのクレモナで生まれたモンテヴェルディが、ヴェネツィアに出てきて間も無い時期の1610年に出版した、合唱形式の宗教音楽。

ルネサンス音楽から、歌唱中心のオペラ形式への過渡期にあたる時期の音楽で、聖母マリアをテーマに、聖書の様々な言葉が合唱やソロによって歌われる。

この後のバッハのマタイ受難曲などに引き継がれる形式だが、すでにそうした曲との時代の差を感じさせないほど、完成された音楽になっている。

1986年7月、オーストリアのグラーツでの演奏。指揮はアーノンクール。

2016年8月7日日曜日

モンテヴェルディ:オペラ『ポッペアの戴冠』

ルネサンス期からバロック期にかけて、ヴェネチアを中心に活躍した、クラウディオ・モンテヴェルディが、1642年に作曲したオペラ。

死の前年に書かれたこのオペラは、モンテベルディの最高傑作であると言われている。

舞台は古代ローマ帝国。悪名高き皇帝ネロと、皇后の座を退けてその座につこうと画策するポッペアなどが登場する。

タキトゥスの年代記がもとになっている。

フランスの演出家、ジャン=ピエール・ボネルは、古代ローマの世界を、当時のヨーロッパの宮殿を表した舞台の上で再現した。

登場人物が来ている豪華な洋服は、ルイ13世のフランスを想像させる。

アンノンクールが1970年代の後半に取り組んだモンテヴェルディ作品を演奏するプロジェクトの一環として映像化されたもの。

1979年に制作された映像作品。

モンテヴェルディ:オペラ『オルフェオ』

ルネサンス期からバロック期にかけて、ヴェネチアを中心に活躍した、クラウディオ・モンテヴェルディが、1607年に初演したオペラ。

この作品は、楽譜の各声部について明確に楽器を指定した記録が残る最初の作品であり、劇と音楽が融合した最初のオペラ作品と言われている。

マントヴァ公の注文によって制作され、謝肉祭のイベントとして上演された。

死んだ妻を救うために冥界を訪れる、いわゆるギリシャ神話のオルフェウスの物語がベースになっている。

フランスの演出家、ジャン=ピエール・ボネルのゴシックなイメージのコスプレもユニークで、映像だけ見ても楽しめる。

アンノンクールが1970年代の後半に取り組んだモンテヴェルディ作品を演奏するプロジェクトの一環として映像化されたもの。

1978年に制作された映像作品。

2016年8月6日土曜日

モンテヴェルディ:オペラ『ウリッセの帰還』

ルネサンス期からバロック期にかけて、ヴェネチアを中心に活躍した、クラウディオ・モンテヴェルディが、晩年の1641年に完成させたオペラ。

ホメロスの叙事詩、オデュッセイアを基にしたストーリー。妻の名前はペネロペのままだが、主人公の名前はウリッセに変えられている。

ごく初期のオペラ作品だが、ベースとなっているストーリーがしっかりとしており、モンテヴェルディの音楽も素晴らしく、現在でも十分に楽しめる内容になっている。

アンノンクールが1970年代の後半に取り組んだモンテヴェルディ作品を演奏するプロジェクトの一環として映像化されたもの。

フランスの演出家、ジャン=ピエール・ボネルの古典的な雰囲気を過剰に演出した映像も素晴らしい。

1979年に制作された映像作品。