2012年9月16日日曜日

モーツァルト:オペラ『ドン・ジョバンニ』

モーツァルトが、プラハでの『フィガロの結婚』の成功を受けて、再び脚本家のダ・ポンテと組んで作曲したオペラ。

お馴染みのメロディーが多く盛り込まれていて、いつ聞いても、楽しめる。

このオペラには、ドン・ジョバンニと従者のレポレッロの掛け合いに見られる喜劇的な側面と、ラストのドン・ジョバンニの死に見られる悲劇的な側面の両面があり、演出によって、どこにフォーカスするかで、全く違ったオペラに見えてしまう点が面白い。

世俗の掟に最後まで成功するドン・ジョバンニを、近代的な精神のヒーローと見ることもできるし、ドン・ジョバンニに一度は裏切られながら、心の中では愛し続けるドンナ・エルヴィーラに、女性原理の象徴を見ることもできる。

ドン・ジョバンニが死を迎える直前に、自ら晩餐会を開き、”女とワインは男の栄光だ”と叫ぶシーンがあるが、これは文字通り、最後の晩餐だ。

2010年のグラインドボーン音楽祭の公演は、1788年のウィーン再演版を使い、舞台を1950年のフランコ独裁政権下において、舞台全体を暗く演出し、悲劇的な側面を強調した演出だった。

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