2013年の東京・春・音楽祭、ワーグナーとヴェルディをテーマにしたマラソンコンサートの最後、第Ⅴ部は、ヴェネツィアーワーグナーの死~悲しみのゴンドラ。
ワーグナーは、1883年にヴェネツィアを旅行し、旅行中の2月13日に、70才を目前に心臓発作で客死した。
演奏された曲は、以下の6曲。
リスト-ワーグナー:
楽劇《トリスタンとイゾルデ》より「イゾルデの愛の死」S.447
リスト:
リヒャルト・ワーグナーの墓に S.135
悲しみのゴンドラ S.134
R.W.(リヒャルト・ワーグナー)- ヴェネツィア S.201
リヒャルト・ワーグナーの墓に S.202
リスト-ワーグナー:
舞台神聖祝典劇《パルジファル》より「聖杯への厳かな行進曲」S.450
ピアノを中心にした構成ということもあり、すべてリストの絡んだ曲。
ワーグナーの死の直後に書かれた、リヒャルト・ワーグナーの墓に、という曲は、ピアノ版と弦楽四重奏版の2曲が演奏された。その余りにも単純で短い曲は、リストがヴェルディを失った悲しみをよく表している。その死を悼むには、多くの音やメロディはいらない、ということなのだろう。
2013年3月30日土曜日
東京・春・音楽祭 ワーグナーとヴェルディ ヴェルディの歌曲&室内楽~ロマンツァ
2013年の東京・春・音楽祭、ワーグナーとヴェルディにちなんだマラソンコンサート。第Ⅳ部は、ヴェルディの歌曲&室内楽~ロマンツァ。
ヴェルディといえば、どうしてもオペラの曲だけがよく演奏されるが、このコンサートでは、以下の珍しい曲が演奏された。
歌のないロマンツァ
《6つのロマンツァ》(1838年)
1.墓に近寄らないでほしい
2.エリーザよ、疲れた詩人は死ぬ
3.寂しい部屋で
4.暗い夜の恐怖の中で
5.私はやすらぎを失い
6.ああ悲しみの聖母様
逃亡者
誘惑
弦楽四重奏曲 ホ短調
《6つのロマンツァ》(1845年)
1.日没
2.ジプシーの女
3.ひとつの星に
4.煙突掃除夫
5.神秘
6.乾杯
哀れな男
ストルネッロ
2つのロマンツァのうち、最初のものは、まだオペラを作曲する以前の20代の頃の作品。後半のものは、ナブッコがヒットして、売れっ子になった頃に作曲されたもの。
ヴェルディが弦楽四重奏曲を作ったことは全く知らなかった。アイーダのナポリ公演の最中に作曲されたものだという。
ヴェルディは、自分はオペラ専門で、こうした弦楽曲はあまり得意ではないと思っていたのか、この曲に対して、”美しいのか醜いのかわかりません。”と語ったという。
ヴェルディといえば、どうしてもオペラの曲だけがよく演奏されるが、このコンサートでは、以下の珍しい曲が演奏された。
歌のないロマンツァ
《6つのロマンツァ》(1838年)
1.墓に近寄らないでほしい
2.エリーザよ、疲れた詩人は死ぬ
3.寂しい部屋で
4.暗い夜の恐怖の中で
5.私はやすらぎを失い
6.ああ悲しみの聖母様
逃亡者
誘惑
弦楽四重奏曲 ホ短調
《6つのロマンツァ》(1845年)
1.日没
2.ジプシーの女
3.ひとつの星に
4.煙突掃除夫
5.神秘
6.乾杯
哀れな男
ストルネッロ
ヴェルディが弦楽四重奏曲を作ったことは全く知らなかった。アイーダのナポリ公演の最中に作曲されたものだという。
ヴェルディは、自分はオペラ専門で、こうした弦楽曲はあまり得意ではないと思っていたのか、この曲に対して、”美しいのか醜いのかわかりません。”と語ったという。
曲の内容は、ヴェルディのオペラのように、ダイナミックな展開はあまりなく、淡々と曲か進んでいく、という印象だった。
東京・春・音楽祭 ワーグナーとヴェルディ ワグネリアン~ワーグナーの影響を受けた人々
2013年、東京・春・音楽祭のワーグナーとヴェルディをテーマとしたマラソンコンサート。第Ⅲ部は、ワグネリアン~ワーグナーの影響を受けた人々。
演奏された曲目は、以下の通り。
フォーレーメサジェ:バイロイトの思い出
ブルックナー:
回想
秋の夕べの静かな物思い
ニーチェ:
序奏
プスタの月の光の中で
我らが祖先の記憶(2つのポーランド舞曲)
1.マズルカ
2.居酒屋より
リスト-ワーグナー:
歌劇《タンホイザー》より「夕星の歌」レチタティーヴォとロマンス S.380
マーラー(デレヴィヤンコ編):《亡き子をしのぶ歌》より
1. いま晴れやかに陽が昇る
2. なぜそんに暗い眼差しだったのか、今てよくわかる
ブルックナー:交響曲 第3番 ニ短調《ワーグナー》より 第2楽章
中でも注目は、あまり知られていないニーチェのピアノ曲。すべてニーチェが20代の頃に作曲したものだという。
しかし、へえ、こんな曲を作っていたんだ。という程度の感想で、あまり深い印象は残っていないのが正直な所。
印象に残ったのは、古川展生によるチェロ版のマーラー、亡き子を忍ぶ歌。古川の奏でるチェロの物悲しいメロディが、この曲のテーマをよく表現していた。
ブルックナー:
回想
秋の夕べの静かな物思い
ニーチェ:
序奏
プスタの月の光の中で
我らが祖先の記憶(2つのポーランド舞曲)
1.マズルカ
2.居酒屋より
リスト-ワーグナー:
歌劇《タンホイザー》より「夕星の歌」レチタティーヴォとロマンス S.380
マーラー(デレヴィヤンコ編):《亡き子をしのぶ歌》より
1. いま晴れやかに陽が昇る
2. なぜそんに暗い眼差しだったのか、今てよくわかる
ブルックナー:交響曲 第3番 ニ短調《ワーグナー》より 第2楽章
中でも注目は、あまり知られていないニーチェのピアノ曲。すべてニーチェが20代の頃に作曲したものだという。
しかし、へえ、こんな曲を作っていたんだ。という程度の感想で、あまり深い印象は残っていないのが正直な所。
印象に残ったのは、古川展生によるチェロ版のマーラー、亡き子を忍ぶ歌。古川の奏でるチェロの物悲しいメロディが、この曲のテーマをよく表現していた。
東京・春・音楽祭 ワーグナーとヴェルディ ピアニストたちが奏でるワーグナー&ヴェルディ
2013年、東京・春・音楽祭のマラソンコンサート。第Ⅱ部は、ピアニストたちが奏でるワーグナー&ヴェルディ。
演奏された曲目は、以下の6曲。
リスト-ワーグナー:歌劇《タンホイザー》より「優しい夕星よ」レチタティーヴォとロマンス S.444
リスト-ワーグナー:歌劇《タンホイザー》より「巡礼の合唱」 S.443
リスト-ヴェルディ:歌劇《リゴレット》演奏会用パラフレーズ S.434
リスト-ワーグナー:歌劇《タンホイザー》と《ローエングリン》からの 2つの小品より「エルザの結婚の行進」 S.445-2
リスト-ヴェルディ:歌劇《トロヴァトーレ》のミゼレーレ S.433
歌劇《エルナーニ》演奏会用パラフレーズ S.432
これを、3人のピアニスト高田匡隆、田村 響、山本貴志が、交互に登場して演奏した。
リストが、自分のピアノ・テクニックをデモンストレーションするかのように編曲したこれらの難曲を、3人の若いピアニストが次々に攻略していくこのコンサートは、それ自体がまさに”歌劇”のようだった。
演奏された曲目は、以下の6曲。
リスト-ワーグナー:歌劇《タンホイザー》より「優しい夕星よ」レチタティーヴォとロマンス S.444
リスト-ワーグナー:歌劇《タンホイザー》より「巡礼の合唱」 S.443
リスト-ヴェルディ:歌劇《リゴレット》演奏会用パラフレーズ S.434
リスト-ワーグナー:歌劇《タンホイザー》と《ローエングリン》からの 2つの小品より「エルザの結婚の行進」 S.445-2
リスト-ヴェルディ:歌劇《トロヴァトーレ》のミゼレーレ S.433
歌劇《エルナーニ》演奏会用パラフレーズ S.432
すべての曲は、オペラのオリジナルをリストがピアノに編曲したもの。リストは、1811年生まれで、ワーグナーとヴェルディと同時代を生きた。
特に、ワーグナーとは、自分の娘のコジマがその妻になったことから、とりわけ深い関係だった。
リストは、オリジナルのテーマをそのままに、しかし、完全に自分のピアノ曲にしてしまっている。
これを、3人のピアニスト高田匡隆、田村 響、山本貴志が、交互に登場して演奏した。
リストが、自分のピアノ・テクニックをデモンストレーションするかのように編曲したこれらの難曲を、3人の若いピアニストが次々に攻略していくこのコンサートは、それ自体がまさに”歌劇”のようだった。
東京・春・音楽祭 ワーグナーとヴェルディ 朝《リング》~ヴァイオリンとピアノによる《ニーベルングの指環》
2013年の東京・春・音楽祭。朝11時から、1時間づつの休憩を挟みながら、夜8時まで行われるマラソンコンサート。今年は、ワーグナーとヴェルディの生誕200年にちなんだプログラムが構成された。
第Ⅰ部は、朝《リング》~ヴァイオリンとピアノによる《ニーベルングの指環》。
演奏された曲目は、以下の7曲。
ジークフリート・パラフレーズ(ウィルヘルミ編)
楽劇《ラインの黄金》より「ラインの乙女たち」(マイヤー編)
楽劇《ワルキューレ》より「愛の歌」(シンディング編)
楽劇《ワルキューレ》より「死の予告」(ブラントシュテットナー&シュルツェ=ビーザンツ編)
楽劇《ジークフリート》より「小鳥たちは歌った」(クリントヴォルト編)
楽劇《神々の黄昏》より「葬送行進曲」(ゲルトナー&佐藤久成編)
楽劇《ニュルンベルクのマイスタージンガー》より「優勝の歌」(ウィルヘルミ編)
朝一番から、リングを聞かされるのは、重いなあ、と思っていたが、ヴァイオリンに編曲された曲は、以外に、寝ぼけた頭に優しく染みわたった。
ただ、葬送行進曲だけは、ピアノとヴァイオリンだけでも、やはりダイナミックに聞こえた。
ヴァイオリニストの佐藤久成は、演奏しながら、時折会場の様子を伺う余裕も見せる。どことなく愛嬌を感じさせるその表情は、失礼ながら、クラシック音楽の演奏家というよりは、ポピュラー音楽を演奏しているような雰囲気さえあった。
その佐藤は、葬送行進曲には自ら手を加えている。おそらく、より迫力が出るように改編したのだろう。
第Ⅰ部は、朝《リング》~ヴァイオリンとピアノによる《ニーベルングの指環》。
演奏された曲目は、以下の7曲。
ジークフリート・パラフレーズ(ウィルヘルミ編)
楽劇《ラインの黄金》より「ラインの乙女たち」(マイヤー編)
楽劇《ワルキューレ》より「愛の歌」(シンディング編)
楽劇《ワルキューレ》より「死の予告」(ブラントシュテットナー&シュルツェ=ビーザンツ編)
楽劇《ジークフリート》より「小鳥たちは歌った」(クリントヴォルト編)
楽劇《神々の黄昏》より「葬送行進曲」(ゲルトナー&佐藤久成編)
楽劇《ニュルンベルクのマイスタージンガー》より「優勝の歌」(ウィルヘルミ編)
朝一番から、リングを聞かされるのは、重いなあ、と思っていたが、ヴァイオリンに編曲された曲は、以外に、寝ぼけた頭に優しく染みわたった。
ただ、葬送行進曲だけは、ピアノとヴァイオリンだけでも、やはりダイナミックに聞こえた。
ヴァイオリニストの佐藤久成は、演奏しながら、時折会場の様子を伺う余裕も見せる。どことなく愛嬌を感じさせるその表情は、失礼ながら、クラシック音楽の演奏家というよりは、ポピュラー音楽を演奏しているような雰囲気さえあった。
その佐藤は、葬送行進曲には自ら手を加えている。おそらく、より迫力が出るように改編したのだろう。
2013年3月24日日曜日
ワーグナー:ヴィーゼンドンクの5つの歌
ワーグナーが『トリスタンとイゾルデ』と平行して作曲した歌曲集。
第3曲と5曲は、『トリスタンとイゾルデ』のための試作とされていて、全体の雰囲気も良く似ている。
最後の”夢”という歌の最後で、夢はあなたの胸の中で消えていく・・・、という部分などは、確かにトリスタンの最後とそっくりだ。
ソプラノはニーナ・シュテンメ、指揮マリス・ヤンソンス、ウィーンフィルのザルツブルグ音楽祭2012での演奏から。
元となっている詩を作成したマティルデ・ヴィーゼンドンクは、ワーグナーのパトロンであり、恋人でもあった。
以下の5つの歌で構成されている。
1. 天使 Der Engel
2. とまれ Stehe still!
3. 温室にて Im Treibhaus
4. 悩み Schmerzen
5. 夢 Träume
第3曲と5曲は、『トリスタンとイゾルデ』のための試作とされていて、全体の雰囲気も良く似ている。
最後の”夢”という歌の最後で、夢はあなたの胸の中で消えていく・・・、という部分などは、確かにトリスタンの最後とそっくりだ。
ソプラノはニーナ・シュテンメ、指揮マリス・ヤンソンス、ウィーンフィルのザルツブルグ音楽祭2012での演奏から。
リヒャルト・シュトラウス:交響詩『ドン・ファン』
リヒャルト・シュトラウスが、1888年に作曲した交響詩。
ドン・ファンを主題にしたニコラウス・レーナウの詩に基づいて作曲され、ドン・ファンやそれぞれの女性達を象徴するテーマで構成されている。
かつて、NHKのN饗アワーのテーマ曲であったため、馴染みの深い曲。
冒頭の華々しいテーマは、快楽を、ホルンを中心としたテーマはドン・ファンを、ヴァイオリンを中心としてテーマは女性などを表している。
純粋に音楽として聞いていても、ホルンなど金管楽器を使った音楽と、ヴァイオリンの弦楽器の対比は、それだけで美しい。
指揮、マリス・ヤンソンス、ウィーンフィルのザルツブルグ音楽祭2012年の演奏から。
ドン・ファンを主題にしたニコラウス・レーナウの詩に基づいて作曲され、ドン・ファンやそれぞれの女性達を象徴するテーマで構成されている。
かつて、NHKのN饗アワーのテーマ曲であったため、馴染みの深い曲。
冒頭の華々しいテーマは、快楽を、ホルンを中心としたテーマはドン・ファンを、ヴァイオリンを中心としてテーマは女性などを表している。
純粋に音楽として聞いていても、ホルンなど金管楽器を使った音楽と、ヴァイオリンの弦楽器の対比は、それだけで美しい。
指揮、マリス・ヤンソンス、ウィーンフィルのザルツブルグ音楽祭2012年の演奏から。
2013年3月20日水曜日
プロコフィエフ:交響曲第3番
プロコフィエフが、パリ時代の1928年に作曲した3番目の交響曲。その前年に完成したオペラ『炎の天使』の中の曲を、新たに交響曲に構成し直したもの。
そのせいか、様々なテーマが次から次へと表れて、多彩な内容の交響曲になっている。
始まりは静か。いろいろな音楽が展開された後で、重々しい雰囲気でフィナーレを迎える。
ヴァレリー・ゲルギエフ指揮、マリインスキー劇場管弦楽団による、2012年4月16日にモスクワ音楽院大ホールでの演奏から。
そのせいか、様々なテーマが次から次へと表れて、多彩な内容の交響曲になっている。
始まりは静か。いろいろな音楽が展開された後で、重々しい雰囲気でフィナーレを迎える。
ヴァレリー・ゲルギエフ指揮、マリインスキー劇場管弦楽団による、2012年4月16日にモスクワ音楽院大ホールでの演奏から。
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第1番
プロコフィエフが、ペテルブルグ音楽院の在学中に構想し、1911年から12年にかけて作曲した最初のピアノ協奏曲。
冒頭で演奏される主題が、とても印象的で、耳に強く残る。楽章は1つしかなく、最後まで休みなく演奏されるが、3つの部分から構成されている。
ピアノ、ダニール・トリフォノフ。ヴァレリー・ゲルギエフ指揮、マリインスキー劇場管弦楽団による、2012年4月15日にモスクワ音楽院大ホールで行われた演奏。
冒頭で演奏される主題が、とても印象的で、耳に強く残る。楽章は1つしかなく、最後まで休みなく演奏されるが、3つの部分から構成されている。
ピアノ、ダニール・トリフォノフ。ヴァレリー・ゲルギエフ指揮、マリインスキー劇場管弦楽団による、2012年4月15日にモスクワ音楽院大ホールで行われた演奏。
プロコフィエフ:交響曲第2番
プロコフィエフが、革命のロシアを逃れ、アメリカ経由でパリに移り住んだ1924年から25年にかけて作曲された曲。
当時のパリの雰囲気に合わせ、現代的な交響曲を目指して作曲された。テーマは、”鉄とはがねで作られた大交響曲”だった。
第1楽章は、いかにも、現代音楽風な音楽で、プロコフィエフが、思いっきり弾けてみました、といった感じ。
第2楽章は、主題をもとにした、6つの変奏曲でなりたって、他に見られない、得意な形式の交響曲になっている。第3楽章以降はない。
第1楽章の騒々しさに比べ、第2楽章は、主題のバリエーションを静かに楽しむ、といった内容になっている。終わりも静かに終わる。
パリでの初演は、観客からなんの反応もなく、プロコフィエフは、自分は2流の作曲家なのかもしれない、と落ち込んだというエピソードが残っている。
2012年4月16日にモスクワ音楽院大ホールで行われた演奏。ヴァレリー・ゲルギエフ指揮、マリインスキー劇場管弦楽団。
当時のパリの雰囲気に合わせ、現代的な交響曲を目指して作曲された。テーマは、”鉄とはがねで作られた大交響曲”だった。
第1楽章は、いかにも、現代音楽風な音楽で、プロコフィエフが、思いっきり弾けてみました、といった感じ。
第2楽章は、主題をもとにした、6つの変奏曲でなりたって、他に見られない、得意な形式の交響曲になっている。第3楽章以降はない。
第1楽章の騒々しさに比べ、第2楽章は、主題のバリエーションを静かに楽しむ、といった内容になっている。終わりも静かに終わる。
パリでの初演は、観客からなんの反応もなく、プロコフィエフは、自分は2流の作曲家なのかもしれない、と落ち込んだというエピソードが残っている。
2012年4月16日にモスクワ音楽院大ホールで行われた演奏。ヴァレリー・ゲルギエフ指揮、マリインスキー劇場管弦楽団。
2013年3月17日日曜日
ワーグナー:オペラ『タンホイザー』
ワーグナーが、1845年に5番目のオペラとして完成させたもの。正確には、『タンホイザーとヴァルトブルグの歌合戦』という名前。その同じ名前の2つの伝説から、ワーグナーが自ら脚本も手がけた。
ワーグナーの数あるオペラの中でも、この序曲はもっとも有名な物の1つ。その壮麗な音楽は、CMなどにもよく使われる。
一度は、愛欲の女神ヴェーヌスの魅力に取り憑かれ、堕落したヴェーヌスベルクに暮らしていた騎士タンホイザーが、かつての恋人、エリザベートの自らの命と引き換えにしたその愛によって救われる。
序曲に登場する対照的な2つのテーマは、この愛欲の世界と、崇高な愛の世界を、それぞれ表している。
一度は、堕落した男が、清純な女性の愛によって救われるという話は、ゲーテのファウスト相通じるテーマであり、歌合戦というテーマは、後のマイスタージンガーにも通じる。
2008年のリセウ劇場における公演は、タンホイザーを画家にみたて、冒頭から、女神ヴェーヌスが全裸で登場する、という大胆な演出を行った。
ワーグナーの数あるオペラの中でも、この序曲はもっとも有名な物の1つ。その壮麗な音楽は、CMなどにもよく使われる。
一度は、愛欲の女神ヴェーヌスの魅力に取り憑かれ、堕落したヴェーヌスベルクに暮らしていた騎士タンホイザーが、かつての恋人、エリザベートの自らの命と引き換えにしたその愛によって救われる。
序曲に登場する対照的な2つのテーマは、この愛欲の世界と、崇高な愛の世界を、それぞれ表している。
一度は、堕落した男が、清純な女性の愛によって救われるという話は、ゲーテのファウスト相通じるテーマであり、歌合戦というテーマは、後のマイスタージンガーにも通じる。
2008年のリセウ劇場における公演は、タンホイザーを画家にみたて、冒頭から、女神ヴェーヌスが全裸で登場する、という大胆な演出を行った。
2013年3月3日日曜日
ベッリーニ:オペラ『清教徒』
シチリア、カターニャ生まれのヴィンチェンツォ・ベッリーニが、死の前年、1834年にパリで作曲した最後のオペラ。
舞台は、ピューリタン革命時代のイングランド。ピューリタン教徒の議会派と、国王派が対立する状況の中での、議会派のリッカルドと国王派のエルヴィラとの恋の物語。
ヒロインのエルヴィラは、一度はリカルドとの結婚を認められるが、状況の変化によってリッカルドが逃亡し、背景を知らないエルヴィアらは、一時は精神を病んでしまうが、リッカルドの帰還によって、正常な精神を取り戻す、という難しい演技と、高音を歌いきる歌唱力が要求される。
同時代の作曲家、ドニセッティにも、イングランドを舞台にした『アンナ・ボレーナ』などの作品がある。二人の描いたイングランドの人々は、一般的なイングランド人のイメージとは違い、恋に生きる、まるでイタリア人のように描かれているのが面白い。
2009年のボローニャ歌劇場の公演は、エルヴィラ役のニノ・マチェイゼよりは、リッカルド役を演じた天才テノールといわれるサン・ディエゴ・フローレスが大きな注目を浴びた。
舞台は、ピューリタン革命時代のイングランド。ピューリタン教徒の議会派と、国王派が対立する状況の中での、議会派のリッカルドと国王派のエルヴィラとの恋の物語。
ヒロインのエルヴィラは、一度はリカルドとの結婚を認められるが、状況の変化によってリッカルドが逃亡し、背景を知らないエルヴィアらは、一時は精神を病んでしまうが、リッカルドの帰還によって、正常な精神を取り戻す、という難しい演技と、高音を歌いきる歌唱力が要求される。
同時代の作曲家、ドニセッティにも、イングランドを舞台にした『アンナ・ボレーナ』などの作品がある。二人の描いたイングランドの人々は、一般的なイングランド人のイメージとは違い、恋に生きる、まるでイタリア人のように描かれているのが面白い。
2009年のボローニャ歌劇場の公演は、エルヴィラ役のニノ・マチェイゼよりは、リッカルド役を演じた天才テノールといわれるサン・ディエゴ・フローレスが大きな注目を浴びた。
2013年3月2日土曜日
フォーレ:レクイエム
フランスの作曲家、フォーレが1887年1988年にかけて作曲したレクイエム。モーツァルト、ヴェルディの作品とならんで、3大レクイエムといわれる。
モーツァルトやヴェルディと違い、”怒りの日”という、神の力を強調し、音楽がもっともダイナミックになる音楽の部分が抜けているため、全体的に、静かに死を悼む、という感じのレクイエムになっている。
その意味では、フランス音楽の特徴をよく表すレクイエムでもある。
中でも、第4曲の、ピエ・イエズ、がとりわけ美しい。
フォーレは、この曲を作る直前に、父と母を相次いで亡くしており、自分の両親を弔う、という意味もあったのだろう。
2011年2月にパリで行われた、パーヴォ・ヤルヴィ指揮、パリ管弦楽団&合唱団の演奏は、このレクイエムのハイライトである第4番目の曲、Pie Jesuを歌ったソプラノ、イスラエル出身のチェン・ライスの歌声が澄んでいて美しく、印象に残る演奏だった。
モーツァルトやヴェルディと違い、”怒りの日”という、神の力を強調し、音楽がもっともダイナミックになる音楽の部分が抜けているため、全体的に、静かに死を悼む、という感じのレクイエムになっている。
その意味では、フランス音楽の特徴をよく表すレクイエムでもある。
中でも、第4曲の、ピエ・イエズ、がとりわけ美しい。
フォーレは、この曲を作る直前に、父と母を相次いで亡くしており、自分の両親を弔う、という意味もあったのだろう。
2011年2月にパリで行われた、パーヴォ・ヤルヴィ指揮、パリ管弦楽団&合唱団の演奏は、このレクイエムのハイライトである第4番目の曲、Pie Jesuを歌ったソプラノ、イスラエル出身のチェン・ライスの歌声が澄んでいて美しく、印象に残る演奏だった。
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