2021年3月21日日曜日

シューベルト:バイオリンとピアノのためのソナチネ第1番

フランツ・シューベルトが、1816年に作曲したバイオリンとピアノのための3つの曲の1つ。

シューベルト自身は、ヴァイオリン・ソナタと考えていたが、その死後、シューベルトの作品を出版した人々によって、その規模がもモーツァルトやベートーヴェンらと比べると小規模であるとして、ソナチネとして出版された。

第1楽章、アレグロ・モルト。ニ長調。

第2楽章。アンダンテ。イ長調。

第3楽章、アレグロ・ヴィヴィアーチェ。ニ長調。

2021年2月白寿ホールでの演奏から。ヴァイオリンは小林美恵。

シューベルト:4つの即興曲(D.935)

フランツ・シューベルトが最晩年の1827年頃に作曲したピアノのための音楽。

シューベルト音楽の魅力が凝縮されているような珠玉の名作。

第1曲、アレグロ。ヘ短調。短調ながら軽やかに進んでいく音楽。

第2曲、アレグレット。変イ長調。内省に満ちた音楽。シューベルトを代表する音楽の一つ。

第3曲、アンダンテ。変ロ長調。変奏曲。何ともいえない穏やかな雰囲気に包まれた音楽。

第4曲、アレグロ・スケルツァンド。ヘ短調。それまでの内省的な感情から解き放たれたような軽快な音楽。

2020年8月、ザルツブルグ音楽祭の演奏から。アンドラーシュ・シフの演奏。


ヴィエニャフスキ:華麗なるポロネーズ 第1番

ポーランド生まれの作曲家、ヘンリク・ヴィエニャフスキが作曲した、ヴァイオリンとピアノのための小品。

ヴィエニャフスキはユダヤ人の家庭に生まれたが、父の代にカトリックに改宗した。

ヴィエニャフスキはヴァイオリニストでもあったので、短い中にも高度な演奏テクニックが要求される。

ポロネーゼだが、スラヴ舞踏曲のような趣にも溢れている。

ジョシュア・ベルの家庭での演奏から。


2021年3月20日土曜日

モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第17番

モーツァルトが1778年に作曲した、17番目のヴァイオリン・ソナタ。

当時モーツァルトはマンハイムを旅行中で、滞在場所を提供してくれた家族に感謝して、その娘テレーゼに捧げられている。

第1楽章 アレグロ・ヴィヴァーチェ。明るい気分に満ち溢れている音楽。

第2楽章 アンダンテ・ソステヌート。ゆったりとしてかつ伸びやかな音楽。

第3楽章 ロンドー:アレグロ。軽やかな音楽。

2021年2月、ハクジュホールでの演奏から。ヴァイオリンは米元響子、ピアノは大須賀恵里。


2021年3月13日土曜日

シューベルト:弦楽四重奏曲第14番

シューベルトが1824年に作曲した、14番目の弦楽四重奏曲。

第2楽章に、自らの歌曲『死と乙女』のフレーズが使われていることから、その名前でも呼ばれる。

全ての曲が短調で書かれている珍しい構成で、すでに自分の死を意識していたからではないか、とも言われている。

第1楽章、アレグロ。衝撃的な始まり方。数ある弦楽四重奏曲の中でも、屈指のメロディ。

第2楽章、アンダンテ・コン・モルト。静かな音楽で始まるが、その後、様々な曲調に展開していく。

第3楽章、スケルツォ:アレグロ・モルト。シリアスなスケルツォ。

第4楽章、プレスト。切迫したような緊張感が持続したままフィナーレを迎える。

2021年2月、紀尾井ホールでの演奏から。エール弦楽四重奏団による演奏。


メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲第6番

フェリックス・メンデルスゾーンが、1847年に作曲した最後の弦楽四重奏曲。

姉のファニーがこの年の5月に亡くなり、悲しみに暮れたメンデルスゾーンがその2ヶ月後にこの曲に着手した。

そのためか、メンデルスゾーンの曲の中では、とりわけ悲劇的な印象の曲になっている。

メンデルスゾーン自身も、同じ年の11月4日に亡くなっている。

第1楽章、アレグロ・ヴィヴァーチェ・アッサイ。劇的な音楽で始まる。

第2楽章、アレグロ・アッサイ。第1楽章の熱情がこの楽章にも引き継がれている。

第3楽章、アダージョ。悲しげなアダージョ。

第4楽章、フィナーレ、アレグロ・モルト。再び、激しい熱情の音楽。

2019年2月、紀尾井ホールでの演奏から。演奏はベルチャ四重奏団。


モーツァルト:弦楽四重奏曲第22番

モーツァルトが1790年に作曲した、22番目の弦楽四重奏曲。

プロイセン王のフリードリッヒ・ウィルヘルム2世のために作曲したと言われる曲。

チェロが得意だったという王のために、チェロの役割が大きくなっている。 

第1楽章、アレグロ。伸びやかで、華やかなイメージの音楽。

第2楽章、ラルゲット。

第3楽章、メヌエット、モデラート。

第4楽章、アレグロ・アッサイ。様々な印象の音楽が奏でられた後、上品にフィナーレが訪れる。

2019年2月、紀尾井ホールでの演奏から。演奏はベルチャ四重奏団。


バッハ:ヴァイオリン・ソナタ第5番

バッハが1717年から1723年にかけて作曲した、元はヴァイオリンとチェンバロのためのソナタの第5番。全部で6曲が作曲された。

第1楽章、ラルゴ。宗教音楽のよう。心の底が洗われていくような音楽。

第2楽章、アレグロ。曲調は変わるが、宗教性は失われていない。

第3楽章、アダージョ。短調な音楽が繰り返されるが、決して飽きさなどは感じない。

第4楽章、ヴィヴィアーチェ。全体の基調は最後まで変わらない。バッハがこの音楽で何をしようとしたのかが、よく感じられてくる。

2020年12月、浜松アクトシティ中ホールでの演奏から。ヴァイオリンは庄司紗矢香、ピアノはヴィキンガー・オラフソン。


コダーイ:ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲

コダーイ・ゾルターンが1914年に作曲した、ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲。

当時、コダーイはパリから戻り、ハンガリー各地の民俗音楽を収集していた。この曲にはその成果が表れている。

第1楽章、Allegro serioso, non troppo。静かに始まるが、次第に激しく情熱的な音楽に変わっていく。

第2楽章、Adagio。チェロの重厚なアダージョで始まり、ヴァイオリンがそれに続く。しかしすぐ再び情熱的な音楽へ。最後は幻想的な雰囲気になっていく。

第3楽章、Maestoso e largamente, ma non troppo lento - Presto。これまでと同じような基調のまま曲が進み、フィナーレに。

2018年12月、武蔵野市民文化会館小ホールでの演奏から。ヴァイオリンは青木尚佳、チェロはウェン・シン・ヤン。

イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第4番

ベルギーのヴァイオリニスト、ウジェーヌ・イザイが1924年に完成させた6つの無伴奏ヴァイオリンソナタの1つ。 

それぞれの曲が有名なヴァイオリニストに捧げられており、この第4番はフリッツ・クライスラーに献呈されている。

第1楽章、アルマンド。緊張感がありつつも、哀愁に満ちたメロディー。

第2楽章、サラバンド。ピチカートで始まる。

第3楽章、フィナーレ。スピーディーな展開のままフィナーレを迎える。

2018年12月、武蔵野市民文化会館小ホールでの演奏から。ヴァイオリンは青木尚佳、チェロはウェン・シン・ヤン。

2021年3月6日土曜日

ベルワルド:交響曲第4番

スウェーデンの作曲家、ベルワルドの最後の交響曲。

音楽系の家庭に生まれたが、音楽だけでは生活できず、整形外科や工場のマネージャーなどを務めながら作曲を続けたというユニークな経歴を持っている。

第1楽章 Allegro risoluto。明るくやや忙しげな音楽。

第2楽章 Adagio。ゆるやか印象の音楽。

第3楽章 Scherzo: Allegro molto - Trio。少し激しさはあるが、やはり明るい音楽。

第4楽章 Finale: Allegro vivace - Più mosso - Animato。それまでの穏やかさが打って変わって、壮麗なフィナーレ。

2020年10月、東京芸術劇場で行われた公演から。指揮は鈴木雅明、演奏はNHK交響楽団。


シューベルト:交響曲第2番

フランツ・シューベルトが1814年から1815年にかけて作曲した2番目の交響曲。完成した時、シューベルトはまだわずか18歳だった。

モーツァルトやベートーヴェンを思わせる音楽が含まれているという。

第1楽章、Largo - Allegro vivace若々しい晴れやかな音楽。

第2楽章、Andante。これぞ、アンダンテ、という感じの音楽。

第3楽章、Menuetto. Allegro vivace。短調のメヌエット。短いながら、とても印象的な音楽。

第4楽書、Presto vivace。第1楽章のようなフレッシュな音楽とフィナーレ。

2020年10月、サントリーホールでの公演から。指揮は鈴木雅明、演奏はNHK交響楽団。

ショパン:ピアノソナタ第2番

フレデリック・ショパンが1839年に作曲した、2番目のピアノ・ソナタ。

ショパンの3つのピアノソナタの中でも、最も完成度の高い作品といわれる。

伝統的なスタイルのソナタではなく、ショパンらしい独創的な構成になっている。

第1楽章、グラーヴェ - ドッピオ・モヴィメント。ドラマチックで激しい音楽。

第2楽章、スケルツォ。第1楽章の曲調を引きずって始まるが、次第に落ち着いたトーンに変化していく。しかしその後また激しい音楽に変化していく。実に目まぐるしい構成。

第3楽章、葬送行進曲、レント。あまりにも有名な音楽。

第4楽章、フィナーレ、ブレスト。短いエピローグのような楽章。

2019年6月 神奈川県立音楽堂での公演から。ピアノは牛牛(ニュウニュウ)。






プロコフィエフ:フルートソナタ

プロコフィエフが、1942年から1943年にかけて作曲した、フルートのためのソナタ。

後に、フルート部分をヴァイオリンに変えて、ヴァイオリン・ソナタも作られている。

フルートの持っている様々な特徴が、各楽章によって見事に引き出されている。フルートソナタの中でも屈指の名曲の一つ。

第1楽章、モデラート。不協和音のような、幻想的な不思議なメロディが印象的。

第2楽章、ブレスト。目まぐるしい音楽。

第3楽章、アンダンテ。再び、幻想的な、瞑想を感じさせる音楽。短い楽章。

第4楽章、アレグロ・コン・ブリオ。プロコフィエフらしい、モダンでユニークなメロディ。

2020年12月、大阪シビックホールでの演奏から。フルートは上野星矢、ピアノは岡田奏。


プロコフィエフ:ピアノソナタ第8番

セルゲイ・プロコフィエフが、1934年から1944年にかけて作曲した、3つの戦争ソナタの最後の曲。

第1楽章、アンダンテ・ドルチェ-アレグロ・モデラート-アンダンテ-アンダンテ・ドルチェ・コメ・プリマ-アレグロ。

このピアノソナタ全体のおよそ半分を締め、様々な基調のアンダンテとアレグロが交互に展開する。

とりわけ、最後のアレグロが唐突だが、衝撃的で、とても印象に残る。

第2楽章、アンダンテ・ソニャンド。ソニャンド、夢見るように。静かだが不安定な感じのする音楽。

第3楽章、ヴィヴァーチェ-アレグロ・ベン・マルカート-アンダンティーノ-ヴィヴァーチェ。

第1楽章のように、再び、様々な音楽が詰め込まれる。無機質な機械的な音楽と、ダイナミックな音楽のマリアージュが実に美しい。

そして最後は、エクセントリックなフィナーレを迎える。

2020年11月、武蔵野市民文化会館大ホールでの演奏。ピアノはアンドレイ・ガヴリーロフ。


マーラー:さすらう若者の歌

グスタフ・マーラーが、1884年から1885年にかけて作曲し、その後、1896年に大幅に改訂された歌曲集。マーラーが自ら歌詞も書いている。

第1曲「恋人の婚礼の時」。

第2曲「朝の野を歩けば」。このメロディーは、交響曲第1番の第1楽章にも転用されている。

第3曲「僕の胸の中には燃える剣が」。

第4曲「恋人の青い瞳」。こちらも交響曲第1番の第3楽章に転用されている。

歌曲ながら、その1部が交響曲第1番に使われていおり、マーラーの交響曲が歌曲の要素を色濃く持っていることをよく表している。

2021年1月、すみだトリニティーホールでの演奏から。バリトンは大西宇宙。