ワーグナーが1857年から1859年にかけて作曲した3幕からなるオペラ。台本も自ら書いている。
1865年6月10日、ミュンヘンの宮廷歌劇場で初演された。
ケルト人の伝説に基づくトリスタン神話が元になっている。
当時、ワーグナーはパトロンの妻だったマティルデ・ヴェーゼンドンクと不倫関係にあり、その事がこの物語にも反映されていると言われる。
マルケ王の忠実な部下であった勇者トリスタンが、騙された飲まされた愛の媚薬によって、王の妻イゾルデと許されぬ愛に陥ってしまう。
お互いの地位や、名前を忘れて、一つになり、愛のみに生き、ともに死にましょう、と歌う二人の言葉に、この物語の本質が現れている。
第1幕の序曲は、このオペラの終曲でもあり、イゾルデの愛と死は、この世の中で最も美しい音楽の一つだろう。
第2幕の延々と続くトリスタンとイゾルデの二重唱は、このオペラのハイライト。
ワーグナーを代表するということ以上に、19世紀後半のロマン主義を代表する芸術作品となっている。
2015年のバイロイト音楽祭での上演は、二人は媚薬を飲む前から、実は愛し合っていた、という大胆な設定で、牢屋のようなモダンな舞台演出を取り入れている。
0 件のコメント:
コメントを投稿