2016年10月30日日曜日

ヴィラ=ロボス:弦楽四重奏曲第13番

ヴィラ=ロボスが、1951年に作曲した、13番目の弦楽四重奏曲。

第1楽章 Allegro non troppo。

不安さを感じさせる音楽。

第2楽章 Scherzo-vivace。

第3楽章 Adagio

静かな瞑想をしているような音楽。

第4楽章 Allegro vivace。

短いが、印象的な個性的な音楽。

2010年7月~2011年5月にかけて、リオ・デ・ジャネイロ市立劇場で行われた、クアルテート・ハダメス・ジナタリによる演奏。

ヴィラ=ロボス:弦楽四重奏曲第12番

エイトル・ヴィラ=ロボスが、1950年に作曲した12番目の弦楽四重奏曲。

ヴィラ=ロボスは、この時期、病気の治療のためにニューヨークを訪れていた。

第1楽章 Allegro。

第2楽章 Andante malinconico - Poco piu mosso - Tempo I。

第3楽章 Allegretto leggiero - Poco vivace - Tempo I - Quasi vivo。

文字通りの生き生きとした音楽。

第4楽章 Allegro ben ritmato - Poco meno - Allegro piu mosso。

エンディングが秀逸。

前半は、やや暗い印象で、後半は明るい音楽に変わる。

まるで、自分の病気の現状と、将来への回復の望みがそのまま音楽になったようだ。

2010年7月~2011年5月にかけて、リオ・デ・ジャネイロのラランジェイラス宮殿で行われた、クアルテート・ハダメス・ジナタリによる演奏。

ヴィラ=ロボス:弦楽四重奏曲第11番

ヴィラ=ロボスが、1947年に作曲した、11番目の弦楽四重奏曲。

第1楽章 Allegro non troppo。

第2楽章 Scherzo vivace。

第3楽章 Adagio。

第4楽章 Poco andantino (quasi allegro)。

第1〜3楽章は、古典的な内容。第4楽章は、ヴィラ=ロボスらしい個性的な音楽。

2010年7月~2011年5月にかけて、リオ・デ・ジャネイロ市立劇場で行われた、クアルテート・ハダメス・ジナタリによる演奏。

2016年10月29日土曜日

バルトーク:2台のピアノと打楽器のための協奏曲

バルトークが1940年に作曲した、2台のピアノと打楽器と管弦楽のための協奏曲。

1937年に作曲した、2台のピアノと打楽器のためのソナタに、管弦楽を加えたもの。

打楽器と演奏することで、ピアノの打楽器的な性格を引き出した音楽。

太鼓やシンバルといった打楽器も、ピアノと共演することで、その繊細な面が引き出されてもいる。

エサ=ペッカ・サロネン指揮、パリ管弦楽団による、2015年10月、フィルハーモニー・ド・パリでの演奏。ピアノはラベック姉妹。

バルトーク:舞踏組曲

バルトークが1923年に作曲した、管弦楽用の舞曲。

5つの舞曲で構成されており、それぞれにテンポの指定がされていて、交響曲のような作りにもなっている。

第1舞曲 Moderato。
第2舞曲 Allegro molto。
第3舞曲 Allegro vivace。
第4舞曲 Molto tranquillo。
第5舞曲 Comodo。
終曲 Allegro。

ハンガリー風、アラブ風な音楽がベースだが、同時期に『中国の不思議な役人』を作曲していたこともあり、中国風な音楽も時折顔を出す。

エサ=ペッカ・サロネン指揮、パリ管弦楽団による、2015年10月、フィルハーモニー・ド・パリでの演奏。

ウストヴォーリスカヤ:交響曲第3番『救世主イエスよ、われらを救いたまえ』

1919年に生まれ、2006年に亡くなった、現代のロシアの作曲家、ガリーナ・ウストヴォーリスカヤが1983年に作曲した3番目の交響曲。

ウストヴォーリスカヤは、ショスタコーヴィッチに音楽を学び、一時は恋愛関係にあったと言われている。

神への祈りを朗読することに始まり、終始、単純だが信仰心を表した音楽で構成されている。

師であったショスタコーヴィッチと、ロシアの神秘的な音楽家、スクリャービンの要素が入り混じった音楽といったところか。

2016年、BBCプロムスでの演奏。指揮はゲルギエフ、演奏はミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団。

2016年10月23日日曜日

ベッリーニ:オペラ『カプレーティ家とモンテッキ家』

シチリア生まれのヴィンチェンツォ・ベッリーニが作曲し、1830年にヴェネツィアで初演されたオペラ。

内容は、いわゆるロミオとジュリエットの話。

ベッリーニは、この翌年の30歳の時に、夢遊病の女が大ヒットにして一躍その名が知られるようになった。

以後、ノルマ、清教徒などの代表的な作品を発表するが、パリの地で1835年にわずか35歳という若さでこの世を去ってしまった。

誰が(この悲劇を)引き起こしたのだ!

と叫ぶジュリエットの父の言葉に。

人々が、お前らだ!と宣告してエンデイングを迎えるという劇的な構成は、ベッリーニのオペラらしい。

2015年6月のチューリッヒ歌劇場での公演から。

2016年10月22日土曜日

オッフェンバック:オペラ『ホフマン物語』

フランスの作曲家、ジャック・オッフェンバックが作曲した未完のオペラ。

ドイツのロマン派の詩人であり作家のE.T.A.ホフマンの3つの小説をもとに作られた戯曲のための脚本をオペラに仕立てたもの。

オッフェンバックの死後に、沢山の遺稿が発見され、数多くのバージョンが存在する。

マリオネットのオランピア、死の病に侵された歌姫アントーニア、ヴェネツィアの娼婦ジュリエッタと、ホフマンの3つの恋物語がオペラのストーリー。

それぞれの女性のプロフィールを見てすぐに想像できるように、どの恋も悲劇的な結末を迎える。

オペラの演出という観点では、1つのオペラの中で3つの違った演出が可能で、演出家の力量が試されるオペラになっている。

幻想的な作風で知られるホフマンの世界が、オペレッタの名手オッフェンバックによって、安心して楽しめるエンターテイメントになっているのが、何とも皮肉だ。

第4幕の冒頭で歌われるホフマンの舟歌が、とりわけ有名。

2015年のメトロポリタン・オペラの公演から。

2016年10月15日土曜日

モーツァルト:交響曲第31番『パリ』

モーツァルトが1778年に作曲した、31番目の交響曲。

パリの演奏団体、コンセール・スピリチュエルの支配人ジャン・ル・グロから依頼されたことから、パリという愛称で呼ばれている。

モーツァルトとは、パリでの成功を目論んで、珍しく推敲を繰り返しながら、この曲を完成させたという。

そのせいもあってか、この曲のパリでの初演は大成功を収めた。

第1楽章、アレグロ・アッサイ。流れるような華やかで軽やかな音楽。まさにモーツァルトといった趣。

第2楽章、アンダンテ。一転して、ゆっくりとした重々しさを兼ね備えた音楽。

第3楽章、アレグロ。

1984年、ウィーンのムジークフェラインザールでの公演。アンノンクール指揮、ウィーン・フィルの演奏。

ケルビーニ:オペラ『メデ』

イタリアに生まれ、その後パリで活動していたルイジ・ケルビーニが、1797年に完成させたオペラ。

かつては王妃だったメデが、夫の王に裏切られ、その復讐として王の新しい妃と王の間に生まれた二人の男の子を殺してしまうという、残酷なストーリー。

長く忘れられていたが、1953年にマリア・カラスが主人公のメデを演じて大評判となり、以後はオペラの主要なレパートリーの一つになっている。

狂気とも言える復讐心に燃えるメデは、マリア・カラスにはうってつけの役柄だった。

なぜ、自分の子供を殺したのか、と尋ねるかつての夫に対して、メデは言い放つ。

お前の子供だからだ!

2011年9月の王立モネ劇場での公演から。

2016年10月10日月曜日

ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第3番

ベートーヴェンが1808年に完成させた、3番目のチェロ・ソナタ曲。

チェロが、初めてピアノと同等に演奏された曲とされる。

同時期には、交響曲第5番、第6番なども作曲され、ベートーヴェンの傑作の森、と言われる時期で、この曲もソナタながら、そうした雰囲気をたたえている。

第1楽章 Allegro ma non tanto。

第2楽章 Scherzo.Allegro molto。

第3楽章 Adagio cantabile - Allegro vivace。

このアダージョの出だしの部分が、チェロの低音を活かした構成になっており、チェロの魅力が雄弁に強調されている。

964年8月31日にエジンバラのアッシャー・ホールで行われた、リヒテルとロストロポーヴィチという夢のコンビによる演奏。

ヴィラ=ロボス:弦楽四重奏曲第10番

ブラジルの作曲家、ヴィラ=ロボスが1946年に作曲した10番目の弦楽四重奏曲。

第1楽章、Poco animato - Quasi allegro。

第2楽章、Adagio - Più mosso - Tempo。

第3楽章、Scherzo; Allegro vivace - Vivo。不安をかきたてるような、斬新な出だし。

第4楽章、Molto allegro - Più mosso - Tempo。印象的な主題が展開される。終わり方も大胆。

2010年7月~2011年5月にかけて、リオ・デ・ジャネイロのカテテ宮殿で行われた、クアルテート・ハダメス・ジナタリの演奏。

ヴィラ=ロボス:弦楽四重奏曲第9番

ブラジルの作曲家、ヴィラ=ロボスが1945年に作曲した9番目の弦楽四重奏曲。

第1楽章、Allegro。

第2楽章、Andantino vagaroso。ヴィオラが奏でる低音の基調となる音楽が美しい。

第3楽章、Allegro poco moderato com bravura。一人一人が、印象的なメロディを順々に奏でていく箇所が聴きどころ。バルトークのような雰囲気。

第4楽章、Molto allegro。基調は第3楽章と同様。アバンギャルドな内容の音楽。

第8番ではややおとなし目だったが、この第9番では再びヴィラ=ロボスが弾けた、という印象。

2010年7月~2011年5月にかけて、リオ・デ・ジャネイロのリオ・デ・ジャネイロ市立劇場で行われた、クアルテート・ハダメス・ジナタリの演奏。

ヴィラ=ロボス:弦楽四重奏曲第8番

ブラジルの作曲家、ヴィラ=ロボスが1944年に作曲した8番目の弦楽四重奏曲。

第1楽章、Allegro non troppo。緊張感のある音楽。

第2楽章、Adagio。ゆったりとして、気だるさを感じさせる音楽。

第3楽章、Scherzo: Vivace。リズム感のあるスケルツォ。

第4楽章、Allegro vivace。印象的なメロディが現れる。

2010年7月~2011年5月にかけて、リオ・デ・ジャネイロのラランジェイラス宮殿で行われた、クアルテート・ハダメス・ジナタリの演奏。

2016年10月2日日曜日

シューベルト:弦楽五重奏曲

シューベルトが1828年に作曲した弦楽五重奏曲。

シューベルトはこの曲を完成させた2ヶ月後に亡くなっており、この弦楽五重奏曲が遺作となった。

通常の五重奏曲の構成とは異なり、ヴァイオリン2、ヴィオラ1、チェロ2という構成になっている。

第2楽章は、その瞑想的な祈るような音楽から、映画によく使われる。ベームやルービンシュタインなどは、自らの葬儀にこの楽章を演奏することを希望したという。

第1楽章 Allegro ma non troppo。

第2楽章 Adagio。静かに消え入るように終わる。

第3楽章 Scherzo: Presto – Trio: Andante sostenuto。とても有名なメロディで始まる。

第4楽章 Allegretto。ハンガリー舞曲のような民族音楽のようなメロディ。フィナーレは実に劇的。

シューベルトの音楽の到達点がそのまま表れているような内容の弦楽五重奏曲。

2013年のヴェルピエ音楽祭での演奏から。

ブラームス:ピアノ三重奏曲第1番

ブラームスが1854年に作曲した最初のピアノ三重奏曲。本人により1891年に改訂されている。

第1楽章 Allegro con brio。ブラームスらしい、重厚な立ち上がり。

第2楽章 Scherzo。

第3楽章 Adagio。

第4楽章 Allegro。情熱的でエネルギッシュなエンディング。

古典的な要素と、ロマン派の要素が、この曲の中には見事に融合しており、聞き応えのあるピアノ三重奏曲だ。

2015年のヴェルピエ音楽祭での演奏から。

シューベルト:ノットゥルノ

シューベルトが、1828年頃に作曲したといわれる、ピアノ三重奏曲。

1つの楽章しかなく、他の作品のための断片だったといわれている。

そのため10分ほどの小品だが、シューベルトらしい、美しい哀愁のあるメロディが印象的な曲。

2015年のヴェルピエ音楽祭での演奏から。

ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第5番『幽霊』

ベートーヴェンが1808年に作曲したピアノ三重奏曲。第6番とともに作曲された。

当初は、ピアノ・ソナタとして構想されたが、パトロンの要請でピアノ三重奏曲に変更した。

マクベスの魔女のイメージで構想されたため、幽霊という名前が付いたと言われている。

第1楽章 アレグロ・ヴィヴァーチェ・エ・コン・ブリオ。穏やかな音楽。

第2楽章 ラルゴ・アッサイ・エ・デスプレッシーヴォ。やや陰鬱な音楽。

第3楽章 プレスト。第2楽章とは打って変わって明るい軽快な音楽。

2015年のヴェルピエ音楽祭での演奏から。