ヴェルディが、80歳を目前にした1893年に作曲した28作目のオペラで、これが最後のオペラになった。
ヴェルディは、喜劇のオペラでは、名作を残しておらず、それがずっと心残りだったのだろう。脚本家のボイートに、台本を進められ、ついに重い腰を上げた。
原作は、シェークスピアの『ウィンザーの陽気な女房たち』。ヘンリー4世の騎士として勇名を馳せたが、今はブクブクと太ってしまった騎士ファルスタッフを、ウィンザーの陽気な女房たちがやりこめる、という喜劇。
知恵のある女性達が、男性達をギャフンと言わせる、というストーリーで、その後の数多くのドラマ、映画などの原型になっている。
歌とストーリーが完全に一体化しており、歌のためにストーリーが中断する、というそれまでのオペラの常識を打ち破った、と言われている。
観客は、純粋に、ファルスタッフがだまされていく様子を、美しい音楽に乗せて、楽しむことが出来る。
最後に、出演者全員が舞台に登場して、”人生は、すべてが冗談”。”理性なんてあてにならない”。”誰もが、だますことを考えている”。と歌う部分が、何といっても圧巻。
それが、ヴェルディが80歳直前に作った、最後のオペラである、ということと合わせて、いろいろと感慨深く感じられ、喜劇でありながら、思わず、ジンときてしまう。
2011年10月、パルマのテアトロ・ファルネーゼでの、パルマ王立歌劇場管弦楽団及び同合唱団による演奏。指揮は、若いアンドレア・バッティストーニ。
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