プッチーニが、1918年に作曲した、3部作の最後にして、3つの中で最も有名なオペラ。
というより、『私のお父さん』で有名なオペラ、といった方がいいかもしれない。
ダンテの神曲に登場する、ジャンニ・スキッキという人物についての話を、想像を豊かに膨らませたストーリー。
娘の恋人の父親の遺産を巡り、知恵物のスキッキが、娘のためにひど肌脱ぐが、最後は、ちゃっかりと、自分がその遺産のほとんどを手に入れてしまうという、痛快コメディ。
『私のお父さん』は、スキッキの娘が、恋人の苦境を救うために、父親に助けてほしいと訴える場面で歌われる。
”助けてくれないと、アルノ川に飛びこんじゃうから!”
その歌のあまりの素晴らしさに、スキッキも、重い腰を上げるという部分がミソ。プッチーニは、自分の歌に、絶対の自信を持っていたのだろう。
2008年3月、ミラノのスカラ座の公演。指揮は、リッカルド・シャイー。
スキッキ役はレオ・ヌッチ。ベルディのオペラには欠かせないバリトンだが、その高い演技力は、このスキッキ役にもピッタリ。
プッチーニは、3部作で、最初の『外套』では悲劇を、真ん中の『修道女アンジェリカ』では宗教劇を、そして最後の『ジャンニ・スキッキ』では喜劇を配している。
通常は、一本のオペラを見るのと同じ時間で、3つの趣向の違ったオペラを楽しませる、というプッチーニの発想は、実に面白い。
マンネリ化したオペラの世界に、少し変化をもたらしたかったのかもしれない。
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