2014年、東京・春・音楽祭の、リヒャルト・シュトラウスをテーマにしたマラソン・コンサート。第IV部は、いわばハイライトとも言える、オペラ作品を中心としたプログラム。
リヒャルト・シュトラウスというと、やはりオペラの作曲家というイメージが強い。
シュトラウスのオペラの中でも、飛び抜けた人気を誇る、ばらの騎士から「ワルツ」。ヴァルターズが、ヴァイロリンとピアノ用に編曲したバージョン。ヴァイオリンは、成田達輝。ピアノは津田裕也。
いわゆるウィーンワルツ。生粋のウィーンっ子にしか出せないと言われる、独特のワルツのリズム。成田は、かなりがんばっているように思えたが、やはり、どこか違う、と感じてしまう。
1905年に初演され、大ヒットしたサロメからは、オペラのハイライトで演奏される、7つのヴェールの踊り。ジンガーがピアノ用に編曲したもの。
当時の前衛的な音楽と、古典的な音楽を組み合わせた難曲を、津田裕也は見事に弾き熟した。
(参考)リヒャルト・シュトラウス:オペラ『サロメ』
1841年に初演されたカプリッチョからは、弦楽六重奏曲版による序曲。ウェールズ四重奏団と佐々木 亮(ヴァイオリン)、門脇大樹(チェロ)による演奏。
同じく、カプリッチョから、クラウスの編曲による舞曲。成田達輝(ヴァイオリン)、奥泉貴圭(チェロ)、津田裕也(ピアノ)による演奏。
そして再び、ばらの騎士からの歌曲、だれも知らない。メゾソプラノは加納悦子。
元帥夫人が、若い愛人のオクタヴィアンと甘い夜を過ごした後で歌われる歌。よくよく考えてみれば、かなりきわどい内容の歌だ。
当時のウィーンの有閑マダムたちは、それと同じような経験をしている人もいたろうし、それを憧れる人もいたであろう。それぞれの思いを、この歌から感じたに違いない。
そしてこの曲は、実は、最後の第V部にもつながっている意味を持っている。
1927年に初演され、不評だったエジプトのヘレナからは、第二の新婚初夜!魅惑的な夜、をソプラノの横山恵子で。
最後は、1916年に初演された、ナクソス島のアリアドネから、ソプラノの安井陽子による、偉大なる王女様。
このオペラでは、悲劇と喜劇を同時に演じる、というユニークな演出が採られている。
(参考)リヒャルト・シュトラウス:オペラ『ナクソス島のアリアドネ』
この第IV部は、シュトラウスのオペラから、前半は踊りにまつわる曲、後半は、愛の情事にまつわる曲を集めて構成する、という凝った内容だった。
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