2014年5月4日日曜日

マーラー:交響曲第10番

マーラーが、1910年から作曲を始めたが、完成することなく、マーラーは翌年に死亡した。第1楽章のみ、ほぼ完成といえる状態だった。

残された譜面から、多くの作曲家が完成させた、数々のバージョンが存在する。

マーラーは、ある時期以降、この交響曲の作曲を完全に止めてしまった。完成させる意図は、なかったのかもしれない。

第1楽章、アダージョ。陰鬱な出だし、マーラーの他の交響曲で聴いたことがあるようなメロディが続く。

第2楽章、スケルツォ。いろいろな音楽が登場しては、消えていく。

第3楽章、プルガトリオ(煉獄)。マーラーは、煉獄もしくは地獄(インフェルノ)、と譜面に書き、後半部分を線で消している。

妻のアルマに対する批難の言葉が譜面に書かれていたというが、アルマが、マーラーの死後、その部分を削除してしまった。

アルマは、建築家のグロピウスと不倫状態にあり、マーラーは、煉獄にいる気分になっていたのかもしれない。

しかし、音楽は、決してそれほど悲惨なものではない。

第4楽章、スケルツォ。出だしは、大音響でマーラーらしい。第1楽章に使われてもおかしくない構成。

第5楽章のフィナーレは、ドラムとバスの低温で重々しく始まる。浄化されるような、美しい幻の旋律が続く。

2011年、オランダ、アムステルダムのコンセルトヘボウでの、インバル指揮、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏。クックによる補筆完成版を使用。

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