2014年5月6日火曜日

ショスタコービッチ:交響曲第8番

ショスタコービッチが、第2次世界大戦中の1943年に作曲した、8番目の交響曲。スターリングラード包囲戦による戦死者への追悼が、そのきっかけになっている。

前の交響曲第7番が、ヒトラーの侵攻に対して、国民を鼓舞するような勇ましい内容だったのに比べ、こちらは追悼ということもあり非常に暗い内容になっている。

第1楽章は、Adagio - Allegro non troppo - Allegro - Adagioという複雑な構成。30分ほどあり、この曲全体の半分ほどを占めている。

アダージョということもあり、冒頭から暗い陰鬱な、しかし印象的な主題で始まる。どことなく、マーラーの交響曲を連想させる。

第2楽章は、Allegretto 。スケルツォとなっており、ショスタコービッチ独特のダークなコミカルなタッチで展開される。

第3楽章は、Allegro non troppo。ヴァイオリンの規則的な小刻みな演奏の合間に、いろいろな楽器が、ファンファーレのような、間の抜けた音楽を奏でる、ということを繰り返すだけの楽章。

でも、その不思議な音楽は、一度聴いたら、二度と忘れることは出来ないだろう。

ショスタコービッチの音楽を最も象徴するような内容。

第4楽章は、Largo パッサカリア。静かな、陰鬱な音楽で、第1楽章のよう。

第5楽章は、Allegretto - Adagio - Allegretto。ファゴット、クラリネットなどが効果的に使われ、静かながら、明るい曲調で始まる。

やがて、音楽は、不安な要素を含みながら、ダイナミックな大音響に到達した後、静かで複雑な音楽に変わり、そのまま消え入るように終わる。

2011年9月、スイスのルツェルンで行われた、アンドリス・ネルソンス指揮、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏。

0 件のコメント:

コメントを投稿