ラ・フォルジュルネ・オ・ジャポン2014。私の最後のプログラムは、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番。
ピアニストは、ボリス・ベレゾフスキー。どうも、このベレゾフスキーとは、妙に縁がある。
ここ7年くらい、フォルジュルネに通っているが、毎年という訳ではないが、また、ベレゾフスキーのプログラムを選んでいるというわけでもないのだが、よく彼の演奏を聴いてきた。
今年は、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番。
2014年、ロシア、ソチの冬のオリンピックがあり、浅田真央というフィギュアスケーターが、多くの人の記憶に残るような素晴らしい競技をし、その時に使った曲が、このラフマニノフの協奏曲第2番の第1楽章だった。
そのせいもあってか、5,000人を収容するホールは、ほぼ満席の盛況だった。
最初の曲は、同じラフマニノフのヴォカリーズ。ドミトリー・リスの指揮、ウラル・フィルハーモニー管弦楽団の演奏。こちらも、このフォルジュルネでは、すでにお馴染みの顔だ。
ラフマニノフが1912年に作曲したピアノ曲を、後に自ら管弦楽用に編曲したもの。ラフマニノフらしい、哀愁に満ちたメロディ。
続いて、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番。
ラフマニノフを代表するこの曲は、第1楽章、まるでロシアの大地から地響きのように聞こえてくる、そんなことを感じさせる音楽で始まる。
第2楽章は、哀愁に満ちた美しい主題で、かつて、ポピュラーソングにも使われたことがある。
第3楽章にも、中央アジアの音楽のような、印象的な主題が登場するが、この楽章は、ややまとまりに欠ける印象がある。
3つの楽章とも、美しい主題、ダイナミックなオーケストレーション、そして高度なピアノテクニックを有しており、文字通り、完璧なピアノ協奏曲だ。
ボリス・ベレゾフスキーの演奏は、会場内に映された大きな映像で、その細かい指さばきまで観察することが出来た。
完全に自分のレパートリーにしているベレゾフスキーは、ダイナミックな演奏を披露したが、所々、指揮者やオーケストラの方を振り向いては、音楽の進行を確認している。
リハーサルが十分に行えなかったのだろうか?ベレゾフスキーの、その外観から受ける雰囲気とは違った、繊細な一面を、垣間みたような気がした。
演奏が終わった後の大歓声の中、アンコールには、リストの愛の夢。これも、浅田真央のプログラムに使われた曲。明らかに、それを意識した選曲だった。
通常、ピアニストがアンコール曲に選ぶのは、譜面を必要としない、自分が得意とする曲だが、何と、ベレゾフスキーは、譜面を持って登場した。
譜面を見ながら、まるで学校の試験を受けるように、慎重に演奏する姿が、実に印象的だった。
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