モーツァルトが、1788年に作曲した、26番目のピアノ協奏曲。
レオポルド2世の神聖ローマ皇帝としての戴冠式の式典で演奏されたため、”戴冠式”という愛称で呼ばれる。
第1楽章、アレグロ。これぞモーツァルト、という音楽で構成されている。
第2楽章、ラルゲット。静かなラルゲット。
第3楽章、アレグレット。リズミカルな軽やかな音楽。
2026年8月のザルツブルグ音楽祭での演奏から。指揮とピアノは反田恭介、演奏はザルツブルグ・モーツァルテウム管弦楽団。
モーツァルトが、1788年に作曲した、26番目のピアノ協奏曲。
レオポルド2世の神聖ローマ皇帝としての戴冠式の式典で演奏されたため、”戴冠式”という愛称で呼ばれる。
第1楽章、アレグロ。これぞモーツァルト、という音楽で構成されている。
第2楽章、ラルゲット。静かなラルゲット。
第3楽章、アレグレット。リズミカルな軽やかな音楽。
2026年8月のザルツブルグ音楽祭での演奏から。指揮とピアノは反田恭介、演奏はザルツブルグ・モーツァルテウム管弦楽団。
フランスの作曲家、ギュスターヴ・シャルパンティエが、1888年から1900年にかけて作曲した、4幕もののオペラ。
パリに住む若いお針子のルイーズと、売れない詩人の恋を描いた、自然主義的な内容のオペラ。
シャルパンティエは、ローマ賞を受賞し、ローマに留学した時からこのオペラを書き始めた。
社会主義的な内容を扱った、初めてのオペラと言われている。
ルイーズは、詩人のジュリアンと駆け落ちするが、父が病気になり、実家に連れ戻される。
駆け落ち相手の元に返したくない両親の束縛に、ルイーズは耐えられずに逃げ出してしまう。
当時のパリの貧しい人々の暮らしを、伝統の悲劇に準えようとしたオペラ。
2025年のエクサン・プロバンス音楽祭から。指揮はジャコモ・サグリパンティ、演奏はリヨン歌劇場管弦楽団。
フェリックス・メンデルスゾーンが、1840年に作曲した、合唱曲付きの交響曲。
1840年は、グーテンベルクによる印刷技術誕生後400年を記念する年で、ライプツィヒ市からメンデルスゾーンに曲の依頼があった。
ベートーヴェンの交響曲第9番のような構成だが、長らく忘れらていて、20世紀になり再評価された。
第1曲は、シンフォニア。オーケストラが音楽を奏でる。
第2曲から10曲は、カンタータ。聖書の詩篇などからの言葉が、歌われる。
歌詞は、ルターによるドイツ語の聖書から採られている。
宗教がテーマの音楽とあってか、メンデルスゾーンを象徴するような、軽快な音楽はあまり聞こえてこない。
2025年10月、NHKホールでの公演から。指揮はヘルベルト・ブロムシュテット、合唱はスウェーデン放送合唱団、演奏はNHK交響楽団。
芥川也寸志のことは、NHKの『N響アワー』という番組で知った。
一時期、歴史学者の木村尚三郎、作詞家のなかにし礼の3人で司会をしていた。
芥川也寸志が作曲家ということは知っていたが、恥ずかしながら、その音楽を聴いたことはなかった。
正しくは、聴いたことがあっても、それが芥川の曲だと知らなかった、ということだった。
つい最近、映画『八甲田山』の音楽を芥川が作曲していたことを知った。
そのこともあってか、生誕100年を記念するコンサートが行われると聞いて、足を運んだ。
会場は、芥川に所縁のある、上野の台東区立旧東京音楽学校奏楽堂。
現在は台東区立とあるが、元は東京音楽学校、その後の東京藝術大学の施設だった。
老朽化が進み、その保存をめぐり東京藝術大学では費用を負担できず、台東区が名乗りをあげた。東京音楽学校の卒業生でもあった芥川も、他の卒業生たちともに、その保存に尽力したという。
また、芥川也寸志が、最後にアマチュアの新交響楽団の指揮を行ったのも、この奏楽堂だった。
コンサートは2部構成で、1部は弦楽四重奏曲やピアノ曲『ラ・ダンス』など昭和20年代に作曲された音楽、2部はヴァイオリンとピアノのためのバラードや、子供のための歌曲、絃楽のための三楽章(トリプティーク)など、昭和50年代に作曲された音楽が演奏された。
当たり前のことながら、いずれの曲にも、日本の音楽の要素が微妙にブレンドされていた。
また、芥川の音楽の特徴である、オスティナートと言われる短い周期の音の繰り返しが、随所に現れていた。
子供のための歌曲”ぶらんこ”と”ことりのうた”は、歌が始まってすぐに、かつて子供の頃に聴いていた記憶が蘇り、鳥肌が立った。
それらの曲が、芥川の曲だということを、このコンサートで初めて知ることになった。
一番最初に演奏された弦楽四重奏曲の一部は、最後に演奏された芥川の代表的な楽曲でもあるトリプティークに転用されている。
一瞬、また同じ曲が再演されているのかとも感じたが、聴いていくうちに、明らかに音楽としての完成度は、トリプティークが優っている。
このコンサートの企画者は、芥川の生涯にわたる音楽の変化と共通性を、感じて欲しかったのだろう。
現在、日本の作曲者で演奏される人といえば、武満徹、あるいは細川俊夫あたりが多いのではないか。
芥川也寸志の音楽は、もう少し注目され、もっと演奏されてもいい。
この日の演奏者は、すべて東京藝術大学の卒業生、つまり芥川の後輩たちだった。
最後のトリプティークの演奏が終わった後で、ヴァイオリンの尾池亜美が、メンバーに向けて”演奏は上手くいったね!”と言わんばかりの飛び切りを笑顔を見せた。
その表情が、このコンサートが成功であったことを、何よりもよく物語っていた。
ミニマルミュージックの作曲家、テリー・ライリーが2001年7月から2002年8月にかけて作曲した、弦楽四重奏と合唱のための音楽。
NASAからの要請で作曲されたもので、NASAからは、宇宙探査船ボイジャーによって記録された、惑星の音楽が提供された。
10の”スペーススケープ”から構成されている。
1) Overture
2) Hero Danger
3) Beebopterismo
4) Planet Elf Sindoori
5) Earth Whistlers
6) Earth/Jupiter Kiss
7) The Electron Cyclotron Frequency Parlour
8) Prayer Central
9) Venus Upstream
10) One Earth, One People, One Love
2025年6月、神奈川県立音楽堂での公演から。演奏は、クロノス・カルテット。合唱は、合唱団やえ山組。
エドヴァルト・グリーグが、1884年に初めはピアノ協奏曲用に作曲し、翌年、管弦楽用に組曲にも仕立てた。
曲名にもなっているルズヴィ・ホルベアは、グリーグと同じベルゲン出身の作家。
当時のノルウェーはデンマーク領だったため、ホルベアはその両国の文学の祖とされている。
そのホルベアの生誕100年を記念して作曲された。ホルベアの生きた、バロック時代の雰囲気が上手に曲の中に織り込まれている。
第1曲:前奏曲。流れるような、リズミカルで爽快な音楽。
第2曲:サラバンド。緩やかな舞曲。
第3曲:ガヴォットとミュゼット。
第4曲:アリア。哀愁を誘うアリア。
第5曲:リゴドン。バロックの雰囲気に満ち溢れている。
2025年10月、サントリーホールでの公演から。指揮はプロムシュテット。演奏は、NHK交響楽団。
デンマークの作曲家、カール・ニールセンが、1926年に完成させた、フルートのための協奏曲。
ニールセンは、交流の深かったコペンハーゲン五重奏団の各メンバーのために、それぞれの楽器の協奏曲を作曲した。
このフルート協奏曲は、その最初の曲だった。
第1楽章。壮麗なオーケストラの音楽に続き、フルートが陽気に登場する。
第2楽章。不思議な感覚の音楽で始まり、やがてダイナミックな展開に。
2025年10月、サントリーホールでの公演から。指揮はヘルベルト・プロムシュテット。フルートはセバスティアン・ジャコー、演奏はNHK交響楽団。
アメリカの作曲家、フレデリック・ジェフスキーが、1975年に作曲した、ピアノ独奏のための変奏曲。
ピアニストのウルスラ・オッペンスのリクエストによって作曲されて、オッペンスによって1976年に初演された。
チリの作曲家、セルヒオ・オルテガによって作曲された革命歌「不屈の民」からの36の変奏で構成されている。
クラシカルな雰囲気の音楽や、ジャズ風な音楽、いかにも現代音楽・・・など、様々な音楽が楽しめる。
しかし、原題は、「団結した民衆は決して敗れることはない The People United Will Never Be Defeated!」。明らかに政治的なメッセージが込められている。
2025年6月、桐朋学園宗次ホールでの演奏から。ピアノは、この曲を委嘱したウルスラ・オッペンス。
フレデリック・ショパンが、1829年に完成させた、管弦楽とピアノのための音楽。
クラコヴィアクとは、ポーランドの古都クラクフの伝統的な民俗舞踊のこと。
ショパンは、管弦楽の作曲が上手くないと言われるが、その6曲の中では、最も優れていると評価されている。
序奏、ロンド、そしてコーダで締めくくられる。
2024年3月、東京オペラシティーでの公演から。ピアノはトマス・リッテル、オーケストラは18世紀オーケストラ。
フレデリック・ショパンが、1828年から1830年にかけて作曲した、管弦楽とピアノのための音楽。
4つのパートが、切れ目なく演奏される。
序奏、ラルゴ・ノン・トロッポ。
エア、アンダンティーノ。伸びやかなポーランド民謡が奏でられる。
アレグレット。吹奏楽の民謡風の音楽につられて、ピアノが情熱的な音楽を奏で始める。この曲のハイライト。
クラコヴィアク、ヴィヴァーチェ。
ショパンは、管弦楽の作曲には秀でているとは言われないが、この曲では、オーケストラはピアノの音楽を引き立てるために、ポーランドの民謡を演奏している、という印象。
2024年3月、東京オペラシティーでの公演から。ピアノは川口成彦、オーケストラは18世紀オーケストラ。
武満徹が、1980年にオーストラリアを訪れた際に、アボリジニの文化に触発されて作曲した、フルートとオーケストラのための作品。
この時期、武満徹は、水をテーマにした作品を多く作曲していた。
冒頭から、フルートの音色が、不思議な世界へ誘う。
水をテーマにしていることもあってか、所々でドヴュッシーやラヴェルのような音楽も感じる。
最後は、音楽は静かに終わる。しかし、夢は、ずっと続いている・・・
2025年6月、ベルリン・フィルハーモニカでの公演から。フルートはエマニュアル・パユ、指揮は山田和樹、演奏はベルリン・フィルハーモニー管弦楽団。
モーリス・ラヴェルが、1907年に作曲した、1幕もののオペラ。
ラベル自身は、この作品を”コメディ・ミュジカル”と位置つけていた。
1907年にパリのオデオン座で見た同名の笑劇を見て、これをオペラにすることを思いつたという。
50分ほどの作品で、トレドの時計屋の主人とその妻、妻の愛人たちが繰り広げる痴話劇を、ラヴェルの美しい音楽によって展開される。
ラヴェルはこの作品で、自らの音楽によって伝統的なオペラ・ブッファの世界を再現したかったようだ。
2025年3月に行われた、モンテカルロ劇場での公演から。指揮は山田和樹、演奏はモンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団。
フランツ・シューベルトが、1827年に作曲したピアノ三重奏曲。
終始、穏やかな音楽で、シューベルトらしいピアノ三重奏曲。
第1楽章、アレグロ・モデラート。伸びやかな主題のメロディが印象的。
第2楽章、アンダンテ・ウン・ポコ・モッソ。チェロの哀愁のある調べで始まる。
第3楽章、スケルツォ、アレグロ。ピアノの軽やかな音楽を、ヴェイオリン、チェロが引き継いでいく。
第4楽章、アレグロ・ヴィヴァーチェ-プレスト。軽やかさと優雅さを合わせたような音楽が展開していく。
2025年6月、紀尾井ホールでの公演から。演奏はヘーデンボルク・トリオ。
チャイコフスキーが、1881年から1882年にかけて作曲した、ピアノ、ヴァイオリン、チェロのためのピアノ三重奏曲。
友人で、音楽家、ピアニストであったニコライ・ルービンシュタインへの追悼の音楽。そのため、”偉大な芸術家の思い出”と呼ばれている。
第1楽章、悲歌的小品(Pezzo Elegiaco)、Moderato assai - Allegro Giusto。
追悼の曲らしい、物悲しい音楽で始まる。後半は、やや落ち着きを取り戻し、故人を回想するような音楽へ。
第2楽章、主題と変奏。主題と12の変奏、そしてコーダで構成される。明るい基調の音楽で終わると思いきや、再び冒頭の追悼の音楽に戻り、フィナーレを迎える。
一つの短編小説を読み終えたような印象が残る、そんなピアノ三重奏曲だった。
2024年10月、トッパンホールでの演奏から。ヴァイオリンは周防亮介、ピアノは五十嵐薫子、チェロは笹沼樹。
ドミートリイ・ショスタコーヴィチが、1951年に完成させた、24の前奏曲とフーガからなるピアノのための大作。
ショスタコーヴィチは、審査員として参加した1950年のバッハ・コンクールでのタチアナ・ニコラーエナのピアノ演奏に感銘を受けて、この曲を構想した。
ソ連の作曲家同盟からは厳しい批判を受けたが、ニコラーエナやギレリスらのピアニストたちからは大きな評価を得て、1952年に作曲家同盟もようやくその出版を許可した。
全てを演奏すると、2時間以上かかる大曲。
明るい曲もあるが、全体的に、内省的で、陰鬱な音楽で、作曲家同盟が当初受け入れなかったことも納得できる。
2025年6月、東京のTOPPANホールでの公演から。ピアノは、アレクサンドル・メルニコフ。
ウィーン生まれで、後にアメリカに移住したフリッツ・クライスラーが、1948年に作曲したヴァイオリンとピアノのための幻想曲。
故郷のウィーンの懐かしい音楽を回想しているような音楽。
狂詩曲風といいながらも、クライスラーらしい、美しい旋律。
2021年2月、東京のハクジュホールで行われた公演から。ヴァイオリンは小林美恵、ピアノは上田晴子。
セルゲイ・プロコフィエフが、1918年にロシア革命から逃れてアメリカへの亡命する途中で、イタリアの劇作家カルロ・ゴッツィの童話を知り、アメリカに着いたのちに作曲し、オペラとして完成した。
その音楽を、6つの組曲にしたもの。
第3曲の行進曲と第4曲のスケルツォは、いかにもプロコフィエフらしい音楽。
2025年4月、東京のサントリーホールでの公演から。ピアノは、ベンジャミン・グローヴナー。指揮はパーヴォ・ヤルヴィ。演奏は、NHK交響楽団。
ハンガリー生まれの作曲家。エルンスト・ドホナーニが、1913年に作曲した、ピアノのための音楽。
童謡の”キラキラ星”の曲を、様々に変奏させている。
馴染み深い童謡から変奏していき、ジャズ風の音楽や、濃厚なブラームスのような音楽に変化する様子は、聴いてても面白い。
2025年5月、NHKホールでの演奏から。ピアノは藤田真央。指揮はギエドレ・シュレキーテ。演奏はNHK交響楽団。
オーストリアに生まれた、エーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルトが、1945年に作曲した唯一のヴァイオリン協奏曲。
ユダヤ人であったため、1938年にアメリカに亡命し、その後は映画音楽の作曲者として成功した。
第1楽章、モデラート・ノビレ。ロマンチックな音楽で、映画音楽を連想してしまう。
第2楽章、ロマンツァ。神秘的な音楽。
第3楽章、アレグロ・アッサイ・ヴィヴァーチェ。壮麗なフィナーレ。
所々に、ジョン・ウィリアムズのような音楽が聞こえてくる・・・
2025年6月、NHKホールでの公演から。バイオリンはダニエル・ロザコヴィッチ、指揮はタルモ・ペルトコスキ、演奏はNHK交響楽団。
イギリスの作曲家、エドウィン・ヨーク・ボウエンが1907年に作曲した、文字通り4つのヴィオラのためのファンタジー。
後期ロマン派のスタイルで書かれたこの曲は、これぞ幻想曲、と言っていい、美しくロマンチックな音楽。
2023年8月、宮城県の仙南芸術文化ホールでの公演から。演奏は、ヴィオラの演奏集団SDA48。
シェーンベルクが、晩年の1947年に作曲した、ナレーター、男声合唱と管弦楽のためのカンタータ。
シェーンベルクは、自らの親族の何人かを、第2次世界大戦の中で失っている。
ワルシャワの生き残りである、男性ナレーターが、自らの強制収容所での体験を語ることで音楽が始まる。
わずか7分ほどの小品だが、その悲劇を表現する音楽の激しさには、シェーンベルクの思いが込められている。
その台本も、シェーンベルク自身が書き上げた。
2025年4月、ポーランド、ヴロツワフの国立音楽フォーラムでの公演から。指揮はクリストフ・エッシェンバッハ、NFMヴロツワフ・フィルハーモニー管弦楽団。
ピエール・ブーレーズが、1985年に作曲した、クラリネットのための音楽。
事前に録音しておいたクラリネットの演奏と、生のクラリネットの演奏による、二重演奏。
2025年、東京・春・音楽祭での演奏で、会場は、影の対話を作り出すために、暗闇の中で壇上のクラリネット奏者だけにスポットが当たる演出になっていた。
2025年4月、東京文化会館小ホールでの演奏。クラリネットは、マルタン・アダメク。
ピエール・ブーレーズが、1945年に作曲したピアノのための音楽。
12音技法を使って作曲されている。当時、ブーレーズはまだメシアンの元で学んでいた。
2025年4月、東京文化会館小ホールでの演奏。ピアノ、永野英樹。
フランツ・リストが、1841年に作曲したピアノ曲。
ベッリーニのオペラ『ノルマ』の音楽を元に、ピアノ曲に仕立てている。
リストは、壮大なオペラ作品を、ピアノだけで同じような音楽世界にしてしまう。恐るべし。
リストは、ワーグナーなどのオペラ作品からのピアノ曲も作っている。音楽における創造性とは何かを、考えさせられる。
2025年5月、すみだトリフォニーホールでの公演から。ピアノはミシェル・ダルベルト。
モーツァルトが1777年に作曲した9番目のピアノ協奏曲。ジェノム、という愛称を持っている。
第1楽章、アレグロ。弦楽の流れるような旋律が美しい。
第2楽章、アンダンティーノ。第1楽章とのギャップが凄い。モーツァルトの中でも屈指の名曲。
第3楽章、ロンドー、プレスト。ピアノのカデンツァが多彩で、この楽章だけで様々な音楽を味わえる。
同じ時期に、第6番、第7番、第8番も作曲されているが、この第9番が最も完成度が高いと言われている。
2025年4月、大阪の住友いずみホールでの公演から。演奏は、フライブルク・バロック・オーケストラ。ピアノは、クリスティアン・ベザイデンホウト。
モーツァルトが、1784年に作曲した、一連のピアノ協奏曲(14番〜19番)の一曲。
第1楽章、アレグロ。明るい貴重。ピアノとオーケストラの掛け合いが美しい。
第2楽章、アンダンテ。静かな、静かな楽章。
第3楽章、アレグレット - プレスト。軽やかでリズミカルな音楽。
メシアンは、モーツァルトの中で一番美しい曲、と絶賛した。ベートーヴェンも、この曲をベースに、ピアノ協奏曲第4番を作曲したと言われている。
2025年4月、大阪の住友いずみホールでの公演から。演奏は、フライブルク・バロック・オーケストラ。
フェリックス・メンデルスゾーンが、1825年、わずか16歳の時に作曲した室内楽曲。
第1楽章、アレグロ・モデラート・コン・フォーコ。ひたすら明るく、伸びやかな音楽。
第2楽章、アンダンテ。
第3楽章、スケルツォ。アレグロ・レジェリッシモ。
第4楽章、プレスト。一転して、リズミカルな、民族音楽のような音楽。
メンデルスゾーン、恐るべし。
2025年3月、トッパンホールで行われた公演から。ベルチャ四重奏団とエベーヌ四重奏団による演奏。
ウィーン出身のユダヤ系の作曲家アレクサンダー・フォン・ツェムリンスキーが、1934年に作曲したオーケストラのための音楽。
3つの楽章から構成されている。
ナチスが1932年の選挙で大勝し、1933年にはヒトラーが首相に任命された。
第2楽章のバラードには、そうした時代の雰囲気が色濃く表れているようだ。
シェーンベルクは、ツェムリンスキーの妹と結婚し、義理の兄弟ではあったが、この曲を高く評価していた。
ツェムリンスキーとシェーンベルクは、いずれもアメリカに亡命したが、シェーンベルクと違ってツェムリンスキーは、渡米後はほとんど無名のまま生涯を終えている。
2025年2月、NHKホールでの公演から。指揮はペトル・ポペルカ、演奏はNHK交響楽団。
チェコの作曲家、アントニン・ドボルザークが、1896年に作曲した交響詩。
ドボルザークは、1896年にこの曲を含めて4つの交響詩を作曲している。いずれも、ボヘミア出身の詩人、カレル・ヤロミール・エルベンの詩集からテーマが採られている。
ドボルザークは、当時のオーストリア帝国下のにあったボヘミア王国のネラホゼヴェスに生まれている。
20分ほどの小曲ながら、5つの部分に分かれていて、ドボルザークらしいダイナミックな音楽から、哀愁的な音楽や、ロマンティックな音楽など、多彩な音楽が楽しめる。
初演は1898年に行われたが、ドボルザークが自らの後継者と目したレオシュ・ヤナーチェクが指揮棒を振った。
2025年2月、NHKホールでの演奏から。指揮はペトル・ポペルカ、演奏はNHK交響楽団。
20世紀のスペインの作曲家、ホアキン・ロドリーゴが1939年に作曲したクラシック・ギターとオーケストラのための協奏曲。
第1楽章、Allegro con spirito。スペインらしい音楽。短い楽章。
第2楽章、Adagio。イングリッシュ・ホルンが哀愁のある主題を奏で、それをギターが引き継いでいく。
第3楽章、Allegro gentile。再び、スペインらしい軽快な音楽。フィナーレは静かに。
スペインの内戦で、戦場となって荒廃したアランフェスへの思いと、平和への希望によって作曲されたと言われている。
第2楽章が、とりわけ知られている。
2024年6月、バレンシア音楽堂での公演から。指揮はアレクサンダー・リープライヒ、ギターはアナ・ヴィドヴィチ、オーケストラはバレンシア管弦楽団。
メンデルスゾーンが、1839年9月に完成させた、ピアノとヴァイオリンとチェロのための三重奏曲。
第1楽章 アレグロ・モルト・アジタート。やや暗く、思い印象。
第2楽章 アンダンテ・コン・モート・トランクィロ。明るく爽やかな基調の音楽。
第3楽章 スケルツォ:レッジェーロ・エ・ヴィヴァーチェ。スケルツォ。
第4楽章 フィナーレ:アレグロ・アッサイ・アパッショナート。華やかなフィナーレ。
シューマンは、この曲を聴いた時に、”ベートーベン以来、最も美しいピアノ三重奏曲”と絶賛した。
2022年、新居浜市市民文化センターでの公演から、ピアノは古海行子、ヴァイオリンは小林壱成、チェロは上村文乃。
ラフマニノフが、モスクワ音楽院時代、1891年に完成させた曲。
完全な交響曲を目指したが、完成させたのは第1楽章だけだった。
その後、1895年になって、同じニ短調で交響曲第1番を完成させたため、この曲はユース・シンフォニーと呼ばれている。
明らかにチャイコフスキーを連想させる、ダイナミックな音楽になっているが、ラフマニノフらしい、哀愁に満ちたメロディも登場する。
2024年8月のルツェルン音楽祭の公演から。指揮はリッカルド・シャイー、演奏はルツェルン祝祭管弦楽団。
ラフマニノフが、1890年から1891年にかけて作曲した、最初のピアノ協奏曲。
モスクワ音楽院に在学中に卒業作品として作曲され、作品番号1の作品となっている。
本人はその内容に納得できず、1917年に大幅に改訂した。
その後、ロシアでは革命が起き、ラフマニノフはフィンランドに逃れたため、この改訂版はロシア時代に完成させた最後の作品となった。
第1楽章、Vivace。華やかなファンファーレの後に、ロマンティックで哀愁を感じさせる音楽が続く。
第2楽章、Andante。ホルンの牧歌的な調べで始まる。
第3楽章、Allegro vivace。軽快な音楽で始まり、次第にダイナミックに転換し、ラフマニノフらしいロマンティックな音楽に引き継がれていく。
2024年8月のルツェルン音楽祭の公演から。ピアノはアレクサンダー・マロフェーエフ、指揮はリッカルド・シャイー、演奏はルツェルン祝祭管弦楽団。
ロシアの作曲家、アレクサンドル・ニコラエヴィチ・スクリャービンが、1912年から1913年にかけて作曲した、9番目のピアノ・ソナタ。
”黒ミサ”という名前は、本人が付けたものではないが、第7番の”白ミサ”と同様、神智学の思想が色濃く反映された音楽になっている。
単一の楽章で構成されている。
名前通りの静かなダークな音楽で始まる。徐々に、スピリチャルな雰囲気が増し激しい音楽になり、最後はさらに爆発する感じになり、フィナーレを迎える。
2024年7月、東京音楽大学 TCMホールでの公演から。ピアノは、アレクサンダー・ガジェヴ。
ロベルト・シューマンが、1832年から1835年にかけて作曲した、最初のピアノ・ソナタ。
それまでに幻想曲などの様々な小品を作ってきた成果が、このソナタに反映されている。
そのせいか、複雑な技法などを詰め込みすぎた、とも評価される。
第1楽章 Introduktion:un poco Adagio-Allegro vivace。
第2楽章 Aria:Senza passione, ma espressivo。
第3楽章 Scherzo e Intermezzo:Allegrissimo。
第4楽章 Finale:Allegro un poco maestoso。
静かだが、奥底に情熱を秘めているように始まる。終始、ダークなモードに支配された曲。
2022年6月、東京オペラシティーコンサートホールでの公演から。ピアノは、アレクサンドル・カントロフ。
グレン・グルールドの演奏で有名な、バッハのゴールドベルク変奏曲。
そのグールドが亡くなった3年後の1985年に、ヴァイオリニストのシトコヴェツキーが、”グールドの思いでに”として、弦楽三重奏用に編曲した作品。
冒頭のアリアと、その変奏の30曲から構成される。
初めから弦楽三重奏のために作曲されたのでは、と思うほど違和感のない素晴らしい編曲。
2025年4月、東京の王子ホールでの公演から。ヴァイオリンは日下沙矢子、ヴィオラとチェロはベルリン・フィルメンバーの演奏。
フランツ・リストが作曲した、ファウストをテーマにした交響詩。
リストは、ベルリオーズから『ファウストの劫罰』を献呈されたことをきっかけに、1854年から作曲を開始し、最終的な決定稿は1880年に完成した。
ファウスト、グレートヒェン、メフェストフェレスという3人の人物がそれぞれの楽章で描かれて、最後に『神秘の合唱』が歌われる。
3人の性格を、いくつかの音楽的なモチーフで表現している。
音楽的には、最後のメフェストフェレスが面白い。第1楽章のファウストの要素を、パロディ化した内容になっている。
ベートーヴェンが、1800年に作曲した、唯一のホルン・ソナタ。
ホルン演奏の名手、ジョバンニ・ブントのために作曲された。
初演はブントとベートーヴェンの演奏でウィーンで行われたが、ベートーヴェンは前日に作曲を始めた、というエピソードが残っている。
当時のホルンの名演奏家のために作曲されたということもあり、ホルンの高度な演奏技法が要求される。
ピアノ部分はベートーヴェンが自ら演奏したことからも、言わずもがな。
第1楽章、Allegro moderato。伸びやかなホルンの音が美しい。
第2楽章、Poco adagio, quasi andante。短い楽章。
第3楽章、Rondo, allegro moderato。流れるようなホルンの音楽。
2022年5月、東京の紀尾井ホールでの演奏から。ホルンはラドヴァン・ヴラトコヴィチ、ピアノは児島一江。
セルゲイ・ラフマニノフが1940年に作曲した、最後の曲。
最初は、2台のピアノのための音楽が完成し、本人とホロヴィッツの演奏で初演された。その後、管弦楽用のバージョンも作られた。
ピアノ版では、切れ目なく演奏される。
ジャズ音楽の影響を大きく受けているように感じられた。
第1楽章:Non allegro。
第2楽章:Andante con moto (Tempo di valse)。
第3楽章:Lento assai - Allegro vivace。
2024年11月、ベルリンのフィルハーモニーでの公演から。演奏は、ユジャ・ワンとヴィンキンガー・オラフソン。
バッハが1738年から1739年にかけて作曲したと考えられている、チェンバロのための協奏曲。
それまで、伴奏用の楽器として考えられていたチェンバロに初めて焦点をあてたとされる曲。
バッハのチェンバロ協奏曲の中でも、最も評価が高い曲。
第1楽章、アレグロ ニ短調。緊張感のある始まりで、思わず背筋を整えてしまう雰囲気を持っている。
第2楽章、アダージョ ト短調。バッロク音楽の色合いが濃い。
第3楽章、アレグロ ニ短調。第1楽章と違って、明るい雰囲気を感じるアレグロ。
ルーマニア出身のジョルジュ・エネスコが、1926年に完成させた、3番目のヴァイオリン・ソナタ。
エネスコの最高傑作の呼び声高い、20世紀ヴァイオリン・ソナタの頂点とも言える名曲。
第1楽章、Moderato malinconico。民族感にあふれた、メランコリックな音楽。
第2楽章、Andante sostenuto e misterioso。ネコの鳴き声のような、ヴァイオリンが歌っているような音楽。
第3楽章、Allegro con brio, ma non troppo mosso。アヴァンギャルドな音楽。フィナーレは特に凄い。
2024年11月、王子ホールでの演奏から。ヴァイオリンはアリーナ・イブラギモヴァ、ピアノはセドリック・ティベルギアン。
クロード・ドビュッシーが、1886年から1889年に作曲した、ピアノのための4つの曲から構成される組曲。
その後、別な人物によって管弦楽用に編曲された。
ドビュッシーは、1884年にローマ賞を受賞し、1885年からイタリアに留学していた。
1. 小舟にて。
2. 行列。リズミカルな音楽。
3. メヌエット。伝統的なメヌエット。
4. バレエ。躍動感に溢れて、最もドビュッシーらしい音楽。
2022年9月、弘前市民会館での演奏から、演奏はアンサンブル・ミクスト木管五重奏団。
アーノルド・シェンベルクが、1902年から1903年にかけて作曲した、管弦楽のための音楽。
初めはオペラとして構想されたが、ドビュッシーが同時期にオペラとして発表していたため、リヒャルト・シュトラウスの系譜に連なる交響詩として作曲した。
原作は、象徴主義詩人メーテルリンクの童話『ペレアスとメリザンド』。
無調時代以前の作曲だが、楽章に分けずに1つの楽章にするなど、新たな試みを行なっている。
クライマックスのドラマチックな展開の音楽は、聞き応えがある。
2024年10月、ベルリン国立歌劇場での公演から。指揮はクリスティアン・ティーレマン、演奏はベルリン国立管弦楽団。
アントン・ヴェーベルンが、1908年に作曲した、管弦楽のための音楽。
ヴェーベルンは、1904年から1908年までシェーンベルクの元で音楽を学んだ。この曲は、その卒業作品ともいうべき曲。
パッサカリアは、フレスコバルディやバッハも作曲した伝統的な音楽形式。ヴェーベルンは、主題、23の変奏、コーダという伝統は守りながら、その音楽は新ウィーン学派らしく、人々を不安な気持ちにさせる。
2024年6月、サントリーホールでの公演から。指揮は鈴木優人、演奏はNHK交響楽団。
フェリックス・メンデルスゾーンが、1837年に作曲した2番目のピアノ協奏曲。
第1番を作曲してから6年後に作曲された。
3つの楽章からなり、切れ目なく演奏される。
第1楽章、アレグロ・アパッショナート。ドラマチックな音楽。
第2楽章、アダージョ・モルト・ソステヌート。
第3楽章、フィナーレ:プレスト・スケルツァンド。華やかなフィナーレ。
2024年10月、ベルリン国立歌劇場での公演から。ピアノはイゴール・レヴィット、指揮はクリスティアン・ティーレマン、演奏はベルリン国立管弦楽団。
天才メンデルスゾーンが、わずか13歳の時に作曲したヴァイオリン協奏曲。
長く忘れられていたが、メニューインがその魅了に気づき、演奏したことから、その後も演奏されるようになった。
第1楽章 アレグロ・モルト。流れるような音楽が展開していく。
第2楽章 アンダンテ。絵に描いたような、美しい音楽。
第3楽章 アレグロ。緊張感の音楽、ドラマチックなフィナーレ。
メンデルスゾーンが、音楽の天才であることの証拠の一つがこの曲だろう。
2024年12月、彩の国さいたま芸術劇場 音楽ホールでの演奏から。ヴァイオリンはパトリツィア・コパチンスカヤ、演奏はカメラータ・ベルン。
ロベルト・シューマンが、1842年に、わずか数週間で完成させたピアノ五重奏曲。
その後のピアノ五重奏曲のスタンダートなった曲。これぞロマン派、という音楽でもある。
第1楽章、Allegro brillante。草原の草花が、一斉に開花したような華やかな雰囲気の音楽。
第2楽章、In modo d'una marcia. Un poco largamente。悲しい過去を回想するような音楽。
第3楽章、Scherzo: Molto vivace。上昇と下降を繰り返す、リズミカルな音楽。
第4楽章、Allegro ma non troppo。教科書的な音楽、という印象。
2024年12月、東京の紀尾井ホールでの演奏から。ヴァイオリンは庄司紗矢香、池田菊衛、ビオラは磯村和英、チェロはスティーヴン・イッサーリス、ピアノは小菅優。
ガブリエル・フォーレが、晩年の1922年から1923年にかけて作曲したピアノ三重奏曲。
第1楽章、アレグロ・マ・ノン・トロッポ。哀愁のある、物語性を感じさせる音楽。
第2楽章、アンダンティーノ。
第3楽章、アレグロ・ヴィヴォ。弦楽とピアノとのダイアローグが印象的。
2024年12月、東京の紀尾井ホールでの演奏から。ヴァイオリンは庄司紗矢香、チェロはスティーヴン・イッサーリス、ピアノは小菅優。
コレッリから30年ほど後に生まれたドイツの作曲家、ゲオルク・フィリップ・テレマンが、コレッリの有名なトリオ・ソナタから影響を受けて作曲した音楽。
6つのパートから構成される。美しいバロック時代の音楽を堪能できる。
2024年2月、かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホールでの演奏から。バイオリンは若松夏美、荒木優子、チェンバロは上尾直毅、チェロは鈴木秀美。
18世紀から19世紀の初頭にかけて活躍した、イタリアの作曲家、アルカンジェロ・コレッリが1689年に発表した、トリオ・ソナタ ト短調 作品3のうちの一曲。
ト短調の、哀愁のある出だしのメロディーに、心を奪われてしまう。
コレッリは、美しい旋律のこのトリオ・ソナタなどの曲によって、その後の西洋音楽に大きな影響を与えた。
2024年2月、かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホールでの演奏から。バイオリンは若松夏美、荒木優子、チェンバロは上尾直毅、チェロは鈴木秀美。
イーゴリ・ストラヴィンスキーが、1945年にアメリカの市民権を得てから最初に作曲した作品。
第1楽章、4分音符=160。ストラヴィンスキーらしい、パンチの効いたファンファーレのような音楽で始まる。
第2楽章、アンダンテ - インターリュード。8分音符=76と一点して静かな音楽に。
第3楽章、コン・モート。春の祭典のような音楽で始まる。最後は、エキセントリックなフィナーレ。
ストラヴィンスキーのアメリカへの挨拶状と言ったところか。
2024年11月、サントリーホールでの公演から。指揮はニキータ・ボリソグレブスキー、演奏はNHK交響楽団。
ポーランド生まれのミェチスワフ・ヴァインベルグが、1967年に作曲したトランペットのための協奏曲。
ユダヤ人であったヴァインベルグは、ナチスの侵攻を受けてソ連に亡命し、その地でショスタコヴィチらと親交を持っていた。
しかし、スターリンの反ユダヤ人キャンペーンが始まると逮捕されるなどの災難にも見舞われた。
第1楽章、エチューズ。
明らかにショスタコヴィチの影響が感じられる、騒がしい音楽。
第2楽章、エピソーズ。
一点して、静かな音楽。
第3楽章、ファンファーレズ。
メンデルスゾーン、リムスキー・コルサコフ、ストラヴィンスキーなどからの引用で構成される。
2024年11月のNHKホールでの公演から。指揮はアンドレス・オロスコ・エストラーダ、トランペットはラインホルト・フリードリヒ、演奏はNHK交響楽団。
モーリス・ラヴェルが、ピアノ版を元に、1912年に管弦楽版として作曲した。
ピアノ曲は、他の作曲家の作品と合わせて、作曲家名を伏せて演奏されるというユニークな形で初演された。
ラヴェルは、シューベルトのワルツを元に作曲したと語ったという。
8つの曲から構成される。最後のエピローグは、それまでの7つの曲が回想されるという型式だが、ワルツ曲にしては、消え入るような音楽でフィナーレを迎える。
2024年11月、東京のNHKホールで行われた公演から。指揮は山田和樹、演奏はNHK交響楽団。
セルゲイ・ラフマニノフが、ロシアを離れる直前に完成させた練習曲。
絵画的練習曲『音の絵』は2巻からなり、こちらは1920年に出版された第2曲。
9つの曲から構成される。ラフマニノフらしい哀愁に満ちた音楽だが、練習曲という性格からか、その感情は抑えられているようだ。
2024年11月、桂離宮朝日ホールでの演奏から。ピアノは、アレクサンダー・コブリン。
クロード・ドビュッシーが、1905年から1908年に作曲した、以下の3つの曲から構成される組曲。”映像”と言われるピアノと管弦楽のための音楽の一つ。
街の道と田舎の道(Par les rues et par les chemins)
夜の薫り(Les parfums de la nuit)
祭りの日の朝(Le matin d'un jour de fête)
”イベリア”という名前の通り、スペインをテーマにした音楽で、ドビュッシーがどのようにスペインをイメージしていたのかが、興味深い。
スペインらしいメロディーが所々に現れるが、明らかに”ドビュッシーの音楽”。
2024年11月、東京のNHKホールで行われた公演から。指揮は山田和樹、演奏はNHK交響楽団。